消費者金融でお金を借りるとき、所得証明(収入照明)は不要ですよ。といった広告を見かけることがあります。
しかしながら、金利の高い消費者金融でのキャッシングを利用するのであれば、法律上金利が安くなる100万円以上の利用限度額(実際に借りるわけではなく、限度額)を確保すべきです。
キャッシング(カードローン)の金利は、利用限度額(融資可能枠)が大きくなればなるほど金利が安くなるような仕組みになっています。そのため、面倒でも所得証明を付けて100万円以上の利用限度額を手に入れましょう。
キャッシングにおける法定金利と適用金利のしくみ
キャッシングなど消費者金融において借入金利が決まるルールは利用者の「利用限度枠」によって決まります。たとえば、100万円の利用枠があれば15%、それ未満なら18%といった具合です。
キャッシング・消費者金融における利用限度枠の仕組み
利用限度枠というのはその名前の通り、キャッシングや消費者金融で借りることができる上限金額です。
こうした無担保ローンではお金を借りる都度審査するのではなく、あなたに対しては○○万円の利用限度枠を設けるので、その範囲内なら専用のカードを使ってコンビニATMなどでお金を借りることができますよ。というようにしています。
利用限度枠に応じて適用される金利は変わる
消費者金融に限ったことではありませんが、利息制限法という法律によって、こうした借金に対する金利は「利用限度枠に応じて低くなる」ように設定されています。
利息制限法においては下記のような制限利率が設定されています。
- 元本10万円未満:20%
- 元本100万円未満:18%
- 元本100万円以上:15%
ちなみに、上記はあくまでも法律による制限です。こうしたことから、「利用限度額」は高いほど、利用者にとっては低い金利でお金を借りることができるようになっているのです。
自分はあまり借りる必要がないから、限度額は少なくていい。というのではなく、できる限り高い限度額を用意してもらった上で、少ししか借りないというのが最もお得な借り方になるわけです。
大手消費者金融の利用限度額に応じた金利設定
以下に大手キャッシングサービスの限度額と適用される金利条件を示しておきます。金利は個別に決定されることになっていますが、利息制限法によって100万円以上の限度額を確保できれば必ず金利は15%以下になります。
たとえば、大手消費者金融のプロミスやアコムは、下記のように適用される金利には幅があります。これは利用限度額が高くなればなるほど金利が安くなるという仕組みになっているのです。
・プロミス
利用限度額:1万円~500万円 金利:4.5%~17.8%
・アイフル
利用限度額:1万円~800万円 金利:3.0%~18.0%
利用限度額が大きくなれば、その分だけ借り入れ時の金利も安くなります。実際に借りるかどうか?は別としてカードローンやキャッシングでお金を借りる予定があるなら限度額(融資枠)自体は最大限大きく取っておくとよいです。
所得証明(収入証明)を取得して審査時に提出する
なお、法律により100万円以上の融資枠を設定する場合は、所得証明の提出が必要になります。所得証明として認められるのは下記のような書類です。借入前にぜひ用意しておきましょう。
サラリーマンや公務員の方(給与所得者)なら「源泉徴収票(12月~1月ごろ)」や「住民税額決定通知書(5月~6月ごろ」が勤務先からもらえるはずなので、そえらが便利です。
- 源泉徴収票 (知っておきたい源泉徴収票の読み方)
- 住民税額決定通知書
- 給与支払明細書(給与明細)
- 納税通知書
- 所得証明書
- 年金証書 or 年金通知書
ちなみに、一つだけ注意点があります。貸金業法改正に伴い年収の1/3を超える金額の貸付が禁止されるようになりました(総量規制)。これに伴い100万円以上の融資枠を得るには最低でも年収が300万円を超えている必要があります。
安定した所得があるなら銀行カードローンの方がいい
上記の総量規制によって消費者金融(貸金業規制対象)は年収が一定以上必要になります。
ある程度安定した収入がある人(大手企業のサラリーマン、公務員など)であれば、消費者金融を利用するよりも銀行カードローンを利用する方が、利用可能な限度額が大きく設定される場合があります。
銀行は貸金業法の対象ではなく、銀行法による規制対象で、銀行法には総量規制の設定がありません。
銀行のカードローンと消費者金融については、「銀行カードローンと消費者金融の違いとそれぞれのメリット、デメリット」でも詳しく比較しています。
なお、いずれの場合でもまとまった利用限度額を獲得する場合には上記の所得証明が必要になります。お金を借りるのであればぜひ準備しておきましょう。
以上、消費者金融を利用するときは面倒でも所得証明を付けるべきだというお話でした。
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