中学生や高校生、大学生の方から、銀行口座を作りたいんですけどどうしたらいいですか?という問い合わせを数件受けましたので、未成年が銀行口座を作る方法について紹介していきたいと思います。アルバイトをしたときのバイト代などの振込や、あるいは自分のお小遣いやお年玉の管理など用途はさまざまでしょう。
ただ、銀行口座の開設について成人の方は単一的な手続きでできるのですが、未成年の方に口座開設については銀行によってかなり対応に差があります。中学生が一人で行って口座を作れる銀行もあれば、親(保護者)が一緒(身分証の提出)がないと口座を作れない銀行もあります。
最近は口座売買なども問題化しており、口座開設はより厳しい方向に向かっている状況のようです。
今回はそんな中学生、高校生、大学生のうち未成年の方が銀行口座を作る方法やその注意点などを紹介していきます。
一般的な未成年の銀行口座開設について
未成年の方の銀行口座の開設については、銀行によって口座開設の条件や保護者の同意などの有無が変わってきます。特にネットバンクなどの銀行は傾向として口座開設に厳しい傾向があります。
- 14歳以下:保護者が手続きをする必要があるという銀行が多い
- 15歳以上:本人(未成年)でも書類があれば口座開設が可能な銀行が多い
- 18歳以上:本人による口座開設が可能。保護者による口座開設も可
- 20歳以上:本人のみ。保護者による口座開設は不可
※成人年齢の引き下げにより2022年4月1日以降は18歳から保護者による同意なしに口座開設が可能になります。
口座開設に必要な書類やもの
「いまさら聞けない銀行口座の作り方。口座開設に必要なもの」にもまとめていますが、「本人確認書類」+「印鑑(シャチハタは不可)」です。ただし、保護者の同意が必要な場合は保護者の本人確認書類、保護者と子供の関係を証明する書類(健康保険証など)が必要になります。
未成年の場合、本人確認書類は「健康保険証」という方が多いかと思います。
ただ、健康保険証は顔写真がついておらず、銀行の本人確認の厳格化に伴って、補足資料(学生証など)の提出が求められることがあります。厳しい銀行だと住民票が求められるケースもあるようです。
このあたりは銀行によって対応が違いますので、口座開設をしたい銀行に、顔写真付きの本人確認書類がない場合に必要となる物を電話で事前確認しましょう。
未成年でも持てる顔写真付きの身分証明書としては「運転免許証(原付などでもOK)」「パスポート」もあります。ちなみに、本人確認書類として最強なのはやっぱり免許証です。
保護者同伴で無いと口座開設ができない場合の追加書類
お子さまの親権者等、法定代理人であることが確認できる書類
例:住民票・健康保険証・母子手帳など(お父さま、お母さま等の住所・生年月日の記載がある本人確認書類)
※上記は「りそな銀行」のケースですが他の銀行でもほぼ同様に求められます。
口座開設の用途が確認されることも
銀行口座を開設する目的を聞かれることもあります。
アルバイト代の振り込みのためとか、お年玉とかお小遣いを貯金するためといったように、正直に答えて何の問題もありません。
未成年が銀行口座を開くうえでの銀行別の特徴
以下は代表的な銀行の未成年者による口座開設についての情報をまとめてみました。なお、近年は本人確認等が厳格化されており、今後も同様の対応ができることを保証するものではありません。
事前確認をお勧めします。
ゆうちょ銀行
日本中に店舗があるうえ、ATMの数も多いです。手続きも郵便局でできるので行きやすいというのもメリットです。原則として一人一口座となります。未成年の方でも口座開設が可能です。
一方で振込先の指定などが必要な場合、ゆうちょ銀行は不可とするところも意外と多いというのが玉に瑕です。
都市銀行
都会にお住まいの方なら便利がいいです。三菱UFJ銀行、みずほ銀行、三井住友銀行、りそな銀行などが代表的な銀行といえます。本人確認はやや厳しいです。
全国に支店があるので、今後一人暮らしをするといった場合にも使いやすいといえます。
地方銀行
お住まいの地域には支店やATMが多いと思うのでお勧めです。未成年の口座開設については条件等が各銀行によって違うので、支店に電話するなどして確認してください。
前述の通りそれぞれの都道府県には強いですが、別の場所になると極端に店舗がなくなるので、これから一人暮らしをするというようなケースでは控えたほうがいいかもしれません。
ネット銀行
じぶん銀行、PayPay銀行などは15歳以上なら親権者の同意がなくても口座開設ができます。一方で住信SBIネット銀行は18歳未満は一律お断りとなっています。このように銀行によって対応状況が大きく違います。詳しくは「未成年でも口座開設が可能なネットバンク」もご参照ください。
ネット銀行も最近ではコンビニATMが活用できるので利便性は高いです。スマートフォンアプリなども利用しやすいので確認がしやすいです。
保護者サイドの管理という面からみても、入出金をメールで飛ばすなどのシステムも整っていることが多いので、子供が変な銀行の使い方をしないか心配な時などに便利だと思います。
親に内緒で口座を作ることができるか?
すでに親元から独立している(一人暮らしをしている)というようなケースだと郵便物が届いても自分で受け取りができますが、両親とどうよしているようなケースでは難しいでしょう。
どうしても内緒で作りたいなら「キャッシュカードを作らない」ことです。キャッシュカードは当日発行はできないため、郵送による発行となります。一方で、通帳はその場で作れるのでカードは作らずに通帳のみを作るというようにすれば、郵送物によってバレることは無いでしょう。
ただし、今後もずっと郵送物が届かないというわけではありません、案内などが贈られる可能性は十分にあります。
注意したい銀行口座売買。違法だし将来自分の首を絞めることにも……
親に内緒ということで一つ取り上げておきたいのが「銀行口座の売買」です。インターネットなどでお小遣いをあげるから銀行口座売ってほしいというような話を持ちかけられるかもしれません。
そもそも、口座売買は違法です。銀行に対する詐欺にあたります。また、売った銀行口座が詐欺などに悪用された場合には、その口座はもちろん、あなたが普通に使っている口座も凍結される可能性があります。
また、今後の銀行口座の開設についても制限を受ける可能性があります。
絶対にやってはいけません。
また、保護者の方がこのページを読まれているなら、お子様の銀行口座について、売買を持ちかけるような輩がいるということも理解したうえで、お子様にそうしたことをしないように教育・注意喚起するようにしてください。
以上、中学生や高校生、大学生など未成年が銀行口座を作る方法と注意点をまとめてみました。
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