クレジットカードには「盗難保険」と呼ばれる保険がセットされています。これはクレジットカードの不正利用や盗難などによって被害(損害)が生じたときのための保険です。こうした保険がセットされているため、カード利用者は万が一カードが紛失や盗難などによって不正に利用されたとしても損害を負うことはありません。
ただ、その一方ですべてが無条件に認められるわけではありません。カード会員(利用者)にも一定の管理義務があります。今回はそんなクレジットカードの盗難保険について徹底的に解説していきます。
クレジットカードの紛失や盗難による不正利用は基本的に保護される
まず、大前提としてクレジットカードを無くしたり、盗まれたりしてそのカードが不正に利用された場合には、カード会員はその被害額を盗難保険という保険でカバーされます。
たとえば、財布を落としてその中に入っているカードを使って勝手にブランド品30万円を買い物されたという場合、それが不正利用であれば、買い物代金を負担する必要はありません。
- 財布を落としてカードを不正利用された
- 財布からカードだけを盗まれて不正利用された
- 自宅に泥棒が侵入しカードが盗まれて不正利用された
- 会社で同僚が財布からカードをこっそり抜きだして不正利用した
- カード番号をショップの店員に覚えられて、ネットショッピングで買い物をされた
- スキミング被害にあいカードが不正利用された
- フィッシング詐欺サイトでカード番号を登録して不正利用された
- 通販サイトなどでクレジットカード情報の漏洩があり、不正利用された
こうした様々な不正利用が保険の対象となります。
たとえば、財布を落としてしまったり、盗まれたりした場合、中に入っている現金は抜き取られてしまったら、犯人が捕まって弁償されない限り戻ってきませんが、クレジットカードの場合は盗難保険で万が一の場合も保護されるわけです。
ちなみに、今回の記事とは少しずれますが、同じ財布に入っていることが多い電子マネーなども多くが紛失時は利用をストップすることができ残高の保護が可能です。
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クレジットカードの盗難保険は万能か?
このクレジットカードの盗難保険、かなり優れており、不正利用に後から気が付いたとしても、届を出した60日前にさかのぼって補償されるといったようにかなり幅広く保険が効きます。
なので、紛失や盗難に全く気が付かなかったという場合でもクレジットカードの請求書(利用明細)が送られてきてそれをチェックしたときに身に覚えがない買い物があるときにそれを指摘すれば保険対象となる可能性が高いのです。
ただ、この盗難保険どんなとき、どのような場合でも補償されるわけではなく、特定の条件の場合には補償の対象にならない場合があります。
暗証番号が漏洩していた場合
クレジットカードの利用は近年はたいていがICチップ付きのクレジットカードになっており、店頭での利用時には暗証番号を求められることが多いです。
不正利用がこの暗証番号を使って行われた取引の場合、保証の対象外となってしまいます。
つまり、クレジットカードの暗証番号は超重要なのです。安易な番号にしないのは鉄則といえます。忘れやすいからなどといってカード表面に書いたりするのは愚の骨頂です。
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裏面のサインがなかった場合
クレジットカードの裏面には本人の署名欄があります。
この署名欄に名前を自署していない場合は保険の対象になりません。
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報告が所定の日数よりも遅かった場合
クレジットカードの盗難保険は報告から60日以内、90日以内といったように期限が定められています。この期限を超えて被害が申告されたとしてもこちらは保険の対象外となります。そのため、最低でもクレジットカードの利用明細については毎月しっかりと目を通して確認をするようにしましょう。
最近では紙の利用明細を送付せずにパソコンやスマートフォンで確認できるオンライン明細が主流ですが、こうしたサービスを利用すると明細チェックがおざなりになることも多いため、ズボラだと思う方は紙の明細で受け取ることをお勧めします。
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本当に不正利用なのかどうかがわからないとき
クレジットカードの不正利用については手厚い盗難保険があるため、詐欺目的で利用されることもあります。
本当は自分で買い物をしたのに、不正利用されたと訴えるような悪人・詐欺師もいることでしょう。
そうしたこともあるのでカード会社はその不正利用が本当に不正利用なのかどうかを詳しく調査します。場合によっては書類等の提出が必要になることがあります。
また、店頭などで利用された場合はお店に確認を取ります。ネット通販の場合はIPアドレスや電話番号なども調査されることになります。
こうした調査の結果、不正利用ではないと判断された場合は補償されないこともあります。
ちなみに、犯人が身内である場合は保険対象外となります。
不正利用でも一旦は自己負担となることもある
本当に不正利用ならクレジットカードの盗難保険で不正利用分は補償してもらえるでしょうが、資金的な注意点があります。
クレジットカードの盗難保険の審査(調査)はある一定の日数を要することになるため、引き落とし日までに不正利用である(補償対象である)と認定されなかった場合には、不正利用された金額分もいったんは自分の口座から引き落とされることがあります。
まとまった金額が不正利用されたという場合はそうした金額を引きとおせないと、最悪の場合は個人信用情報機関に登録されてしまうかもしれません。
この辺りは相談可能な部分でもあると思うので、一体の引き落としに対応できない場合は被害にあったカード会社の担当の方とよく相談してください。
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クレジットカードの不正利用は決して他人事ではありません。また、その被害を100%確実に防ぐ方法もないというは事実です。
一方で、こうした盗難保険によって、利用者(カード利用者)は最低限の注意を払っていれば、そうした被害で金銭的な損害を被るリスクは極めて小さくなっています。
ちょっとしたことで足をすくわれることがないように、暗証番号の管理やサイン(署名)などは確実に行い、利用明細も毎月チェックするようにしましょう。
以上、クレジットカードの盗難保険について、不正利用や盗難の被害にあった時の補償の仕組みについて紹介しました。
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