繰り上げ返済と預金はどちらが得?控除と税金を含めた1年間の比較ツール

手元の100万円を住宅ローンの繰り上げ返済に使うか、預金へ残すか。
比べるときは、ローンの金利と預金の金利をそのまま並べず、同じ期間の利息、税金、住宅ローン控除への影響を円単位に直します。
まず生活費や予定している支出を別に残します。
そのうえで「繰り上げ返済で減る利息-減る控除額-費用」と「預金の税引後利息」を比較します。
計算で差が出ても、手元から現金がなくなる影響を別に確認しましょう。
繰り上げ返済と預金の1年間比較ツール
銀行のシミュレーションで、返済をしない場合とする場合の今後12か月の支払利息を出し、その差額を入力してください。
完済までの利息軽減額を入力すると期間が合わなくなります。
控除の減少額は、同じ比較期間に対応する実際の減税額の差を入力します。
預金は入力した金額を1年間、同じ年率で保有する単利の概算です。
通常課税20.315%を使います。
将来の金利変動、支払時期の差、複利、団信の価値は計算しません。
ローン全期間の損得や、毎月の返済額を算出するツールではありません。
100万円を比較する具体例
銀行の試算で今後12か月の利息が1万5,000円減り、実際の控除減少が7,000円、返済手数料が0円になると仮定します。
繰り上げ返済側の1年間の利息等の改善額は8,000円です。
| 比較内容 | 1年間の金額 |
|---|---|
| 繰り上げ返済:15,000円-7,000円-0円 | 8,000円の改善 |
| 預金:100万円×年1%×0.79685 | 約7,969円の利息 |
| 差額 | 繰り上げ返済側が約32円大きい |
この例は端数処理前の計算差を最後に四捨五入しています。
銀行の実際の税計算や端数処理で数円程度変わることがあります。
差がわずかなら、資金を引き出せる利便性や手続きの負担のほうが判断に影響します。
預金金利を年1.2%と仮定すると税引後利息は約9,562円となり、この1年比較では預金側が約1,562円大きくなります。
控除の減少額を0.7%の掛け算だけで決めない
100万円返済すると控除が必ず7,000円減るわけではありません。
対象限度額を超える残高がある場合や、所得税等の制限ですでに控除を使い切れていない場合には、返済しても実際の減税額が変わらないことがあります。
年末残高と返済日、入居年ごとの控除率を使って確認してください。
控除が終わっている場合は、減る控除額は0円です。
分からない場合は0円に決め打ちせず、想定する減少額を変えて結果の幅を見ます。
期間短縮で控除の適用要件そのものを失う場合は、ここでの1年間だけの比較では影響を捉えきれません。
銀行の試算を同じ条件にそろえる
入力する数字を準備する
期間短縮型と返済額軽減型では、利息の減り方や毎月の現金の残り方が異なります。
返済方法を変えたら、同じ試算結果を使い回さず再計算してください。
元本を返す100万円自体は、資産と負債が同時に減る部分なので、この利息等の比較で100万円を「損失」として差し引いてはいません。
計算の外にある、現金を残す価値
- 失業や育休で収入が減る期間の生活費。
- 近く支払う教育費、修繕費、税金。
- 住宅ローンを返した後に、より高い金利の借入れが必要にならないか。
- 団信の保障内容と、繰り上げ返済で減る保障対象残高。
繰り上げ返済した元本は、必要になっても普通預金のように引き出せません。
預金との利息差だけで手元資金を使い切らず、使う予定と家計の余力から返済額を決めます。
株式や投資信託への運用とは比較を分ける
このツールは預金との比較です。
株式や投資信託の期待リターンを預金金利欄に入れても、価格下落や売却時期のリスクを反映できません。
ローン返済に使う可能性がある資金を、同じ確実性で運用できると考えないようにしましょう。
参考情報(2026年9月22日確認)
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