定期預金と個人向け国債の金利や使う時期を比較するイメージ

2026年8月は、定期預金より個人向け国債の金利が高い状態です。

セブン銀行の1年定期は年1.20%ですが、同月募集の個人向け国債は変動10年が初回年1.80%、固定5年が年2.06%、固定3年が年1.71%です。

ただし、金利だけで個人向け国債を選ぶと失敗します。個人向け国債は発行から1年間は原則として中途換金できず、1年後に換金すると直前2回分の利子相当額が差し引かれるからです。1年後に使うお金なら、満期まで持てる1年定期のほうがわかりやすい選択です。

この記事では、100万円を預けたときの税引後利息、途中でお金が必要になった場合、預金保険まで同じ条件で比較します。

先に結論

  • 1年以内に使う可能性がある:普通預金を残す。国債には入れない
  • 1年後に使う:満期が合う1年定期が有力
  • 3~5年以上使わない:2026年8月は個人向け国債の金利が優位
  • 今後も金利上昇を見込む:変動10年、または数回に分けて購入
  • 現在の高金利を固定したい:固定5年を検討

情報基準日:2026年8月13日。金利・キャンペーン条件は申込時に再確認してください。

2026年8月の定期預金と個人向け国債を比較

商品税引前年率100万円の税引後利息
年換算・概算
期間・金利タイプ
セブン銀行
夏の1年定期
1.20%約9,562円1年・固定
個人向け国債
変動10年
初回1.80%約14,343円10年・半年ごと見直し
個人向け国債
固定5年
2.06%約16,415円5年・固定
個人向け国債
固定3年
1.71%約13,626円3年・固定

2026年8月募集分では、税引前年率も税引後の受取利子も個人向け国債が上回ります。100万円なら、固定5年とセブン銀行1年定期の年換算差は税引後で約6,853円です。

比較額の注意

上表は税率20.315%を前提にした年換算の概算です。変動10年の1.80%は初回利率であり、半年後も同じとは限りません。また、個人向け国債を1年後に中途換金する場合は調整額が引かれるため、上表の1年分をそのまま受け取れる比較ではありません。

2026年8月のセブン銀行1年定期は年1.20%

セブン銀行の夏の定期預金キャンペーンは、2026年8月31日までです。期間中に新たに預け入れた1年ものへ年1.20%、税引後年0.956%が適用されます。

  • 預入額は1万円以上1円単位
  • 預入金額と回数に上限なし
  • キャンペーン期間中に自動継続した定期は対象外
  • ATMまたはダイレクトバンキングで作成可能
  • 100万円以上の預入は、抽選で100人にカタログギフト

抽選特典は当たるかどうかわからないため、利回り比較には含めないのが安全です。年1.20%だけで判断しても、1年後に使う資金の置き場所としては有力です。

自動継続後も年1.20%ではない

元利継続や元金継続を選んでも、キャンペーン金利が適用されるのは当初の1年だけです。満期後は、その時点の通常金利で継続されます。

満期の1か月前になったら、継続後の金利と他行の定期預金、個人向け国債をもう一度比較しましょう。キャンペーン定期は「預けたら終わり」ではなく、満期日をカレンダーに登録するところまでが活用術です。

途中解約ではキャンペーン金利を受け取れない

満期前に解約すると、年1.20%ではなく銀行所定の中途解約利率で利息が計算されます。セブン銀行は1万円以上1万円単位の一部解約に対応しているため、複数口に分けなくても一部だけ払い戻せます。

ただし、生活防衛資金まで定期預金へ入れるのは避けましょう。半年から1年分の生活費は、金利よりもすぐ引き出せることを優先します。

個人向け国債は8月31日まで募集、固定5年は年2.06%

2026年8月募集の個人向け国債は、8月6日から31日まで申し込めます。発行日は9月15日です。

種類金利向いている考え方
変動10年初回年1.80%今後の金利上昇にも追随したい
固定5年年2.06%現在の高い金利を5年間固定したい
固定3年年1.71%10年は長いが、3年使わない資金を固定したい

変動10年は満期まで10年間売れない商品ではありません。発行から1年を経過すれば、1万円単位で国による中途換金ができます。市場で売却する一般の国債とは異なり、金利上昇で売却価格が下がって元本割れする仕組みではありません。

一方、発行後1年以内は、保有者が亡くなった場合や大規模災害の被害を受けた場合などの特例を除き、換金できません。ここが定期預金との大きな違いです。

1年後の中途換金では利子調整がある

中途換金額からは、直前2回分の各利子相当額に0.79685を掛けた金額が差し引かれます。発行から約1年で換金するなら、実質的には最初の1年分の税引後利子に近い金額を手放すイメージです。

したがって「ちょうど1年後に使う」と決まっている資金なら、表面金利が低くても1年定期のほうが受取利息を確定しやすくなります。

使う時期から選ぶ判断フロー

このお金を1年以内に使う可能性はある?生活防衛資金・近い教育費・税金を含める
ある → 普通預金金利より換金性を優先する
↓ ない
1年後に使う予定が決まっている?決まっているなら満期が合う1年定期
↓ 3年以上使わない
今後も金利が上がると思う?上昇追随は変動10年/今を固定するなら固定5年

判断の出発点は、将来の金利予想ではなく「いつ使うお金か」です。金利予想は外れる可能性がありますが、住宅購入、進学、車検、納税などの支出予定はある程度把握できます。

定期預金と個人向け国債の安全性は仕組みが違う

比較点定期預金個人向け国債
元本を守る仕組み預金保険制度国が元本と利子を支払う
保護・購入額1人・1金融機関で元本1,000万円までと利息等1万円から購入。預金保険の合算対象外
1年以内の換金中途解約できる商品が多いが利率は下がる原則できない
1年経過後満期前は中途解約利率1万円単位で中途換金、利子調整あり

同じ銀行に普通預金700万円、定期預金500万円があるなら、預金保険では合計1,200万円として扱われます。元本1,000万円を超える部分まで自動的に全額保護されるわけではありません。

まとまった安全資産を置く場合は、銀行を分けるだけでなく、預金保険の枠を使わない個人向け国債も組み合わせると管理しやすくなります。

金利上昇期は一度に全部入れない

2026年は金利のある環境に戻り、定期預金と個人向け国債の利率が数か月単位で変化しています。今月が最高金利かどうかを当てるのは困難です。

そこで、例えば400万円を一度に固定5年へ入れず、100万円ずつ4回に分ける方法があります。

1回目:100万円現在の金利で確保
2回目:100万円翌月または3か月後
3・4回目金利と必要資金を再確認

このラダー運用なら、金利が上がったときは後半の資金を高い利率で運用できます。金利が下がったときも、前半の資金では高い利率を確保できています。定期預金なら満期月も分散されるため、一部だけ使いたいときの自由度が上がります。

高金利キャンペーンの「年率表示」に注意

定期預金の広告では、3か月ものや6か月ものにも「年2%」のような年率が表示されます。3か月預けるだけで元本の2%を受け取れる意味ではありません。

例えば、100万円を年2%の3か月定期へ預けると、税引前利息の単純計算は次のとおりです。

100万円 × 年2% × 3か月 ÷ 12か月 = 5,000円

税引後は約3,984円です。満期後の9か月を低い普通預金金利のままにすると、1年間トータルでは年1.20%の1年定期より少なくなる場合があります。

短期定期には、金利上昇時に早く満期を迎え、より高い金利へ預け直しやすい利点があります。比較するときは広告の年率だけでなく、預入期間、満期後の金利、1年間で受け取れる合計額を確認してください。

預金と国債だけでは物価上昇に負けることもある

定期預金と個人向け国債は、円建ての元本を守りながら利息を得るための商品です。しかし、金利が年2%でも物価が年3%上がれば、1年後に買えるモノやサービスは実質的に減ります。

数年以内に使う予定資金や生活防衛資金は、値下がりを避けることが優先です。一方、10年以上先まで使わない老後資金などは、預金と国債だけに偏らず、NISAを使った分散投資も別枠で検討できます。

大切なのは「金利が高い商品を一つ選ぶ」ことではありません。すぐ使うお金、数年後に使うお金、長期で育てるお金に分け、それぞれに合う置き場所を選ぶことです。

普通預金の金利も含めて比較したい方は「普通預金の金利を高くする方法」、個人向け国債の仕組みを詳しく知りたい方は「個人向け国債のメリットと購入方法」もあわせて確認してください。ボーナスの使い道を先に整理するなら「ボーナスの賢い使い方」が参考になります。

申込前のチェックリスト

  • 1年以内に使う生活防衛資金を除いたか
  • 表示金利は年率か、実際の預入期間は何か
  • 税引後の受取利息で比較したか
  • 新規資金、口座開設、エントリーなどの条件を満たすか
  • 満期後は自動継続か、自動解約か
  • 中途解約利率や国債の換金調整額を確認したか
  • 同じ金融機関の預金が元本1,000万円を超えないか
  • 一括ではなく時期を分ける必要はないか

よくある質問

定期預金と個人向け国債は、結局どちらが得ですか?

2026年8月の表面金利は個人向け国債が上です。ただし、1年後に使うなら国債は中途換金時の利子調整があるため、1年定期のほうが実際の受取額を確定しやすくなります。

個人向け国債の10年は、10年間引き出せませんか?

いいえ。原則として発行後1年を経過すれば、1万円単位で中途換金できます。ただし直前2回分の利子相当額が差し引かれます。

定期預金は途中解約すると元本割れしますか?

一般的な円定期預金は元本から手数料を差し引く仕組みではありませんが、約束されたキャンペーン金利ではなく、中途解約利率で利息が計算されます。商品説明書を確認してください。

固定5年と変動10年はどちらがよいですか?

現在の年2.06%を5年間固定したいなら固定5年、今後の金利上昇に半年ごとに追随したいなら変動10年が候補です。迷う場合は購入時期や種類を分けると、金利予想を外した影響を抑えられます。

まとめ

2026年8月の金利だけを比べると、個人向け国債、とくに固定5年が有利です。しかし、1年後に使うお金まで国債に入れると、換金時の利子調整で期待した利益を得られません。

1年以内は普通預金、1年後なら1年定期、3~5年以上使わない安全資産は個人向け国債という順で分けると判断しやすくなります。さらに一度に全額を入れず、満期や購入月を分散すれば、金利上昇と急な支出の両方に備えられます。

参考:セブン銀行「夏の定期預金キャンペーン」財務省「個人向け国債の発行条件」金融庁「預金保険制度」

ABOUT ME
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ふかちゃん
マネーライフハック編集長。証券会社で個人向け金融サービスに従事した経験をもとに、2004年より金融・投資・クレジットカード・節約・ポイント活用に関する情報を発信しています。2011年からMoneyLifehackを運営し、2018年3月には月間200万PVを達成。金融サービスの提供側ではなく、利用者目線で実際に使って検証した一次情報をもとに、家計改善に役立つ情報を分かりやすくお届けしています。
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