iDeCo・確定拠出年金の運用商品の選び方とおすすめ資産配分(ポートフォリオ)
iDeCo(個人型確定拠出年金)は制度上様々なメリットがあることについて「個人型確定拠出年金のメリット、デメリット」で紹介しました。
2024年12月からの制度改正により、企業年金がある会社員や公務員の掛金上限が月額12,000円から20,000円へ引き上げられるなど、iDeCoはさらに活用しやすい制度へと進化しています。
その一方で考えなくてはならないのは、iDeCo(個人型確定拠出年金)を始めるのはいいけど、いったい掛金をどんな投資(運用)に回していけばいいのでしょうか?
今回はiDeCo(や、企業型確定拠出年金)の運用方針について紹介します。確定拠出年金では掛け金を何で運用するのかを自分で選択する必要があります。
でも、投資の経験もないし、一喜一憂するのは嫌だから定期預金でいいかな、なんて考えていませんか?今回は確定拠出年金における商品の選び方と資金の配分方法についてまとめていきます。
本記事は個人的な投資観が含まれております。投資への考え方は人それぞれですし、年齢などによっても変わってくることがあるかと思います。あくまでも一つの意見として参考にしていただければと思います。
iDeCo、企業型確定拠出年金は複利効果を活かそう!
まず、確定拠出年金において元本保証商品(定期預金等)への配分は基本的に不要だと考えています。確定拠出年金は超長期で運用するものです。そのため、長期運用による「メリット」を有効に活用するべきだと思います。
その大きなメリットは「税効果」と「長期運用による複利効果」です。この2つが組み合わさることで確定拠出年金の運用メリットは大きく上昇します。
確定拠出年金では、運用成果に対する税金は途中で発生しません。そのため、利回りは普通に証券会社で投資をするよりも上昇します。株や投資信託の配当金や分配金には20.315%の税金がかかります。
確定拠出年金の口座では、この利益に対する税金がかからないことで、実質的な利回りが上昇します。この効果は長期で運用することにより複利効果が働き劇的に大きくなります。
仮に、年利3%で30年間運用したとします。
確定拠出年金以外の場合利回りは税金がかかるので2.39%にまで低下します。一方で確定拠出年金の場合は3.0%のままです。
実際に積立をしていく確定拠出年金でどれくらいの差が出るかを試し見ましょう。これは「個人年金や学資保険、養老保険の利回り計算の方法」でも紹介したエクセルのFV関数を使えば簡単です。
30年間、毎月26000円の積立をしていったとしましょう。運用利回りは3%と仮定します。
- iDeCo(税金なし):=FV(0.03/12,360,-26000)=15,189,037円
- 通常口座(税金あり):=FV(0.0239/12,360,-26000)=13,665,588円
このようになります。同じ利回りでも税金の有無だけでもこんなに大きく変わるわけです。複利効果については「金融知識として知っておきたい複利の考え方」でもまとめているのでこちらもぜひご一読ください。
iDeCoでの定期預金は一部を除きあまり重要でない
こうした複利を活かすという意味ではほぼ利回りがゼロの定期預金はほぼお勧めできないといえそうです。2024年3月に日銀がマイナス金利政策を解除し、2025年1月には政策金利が0.5%まで引き上げられたことで、定期預金の金利も上昇傾向にはあります。
しかし、定期預金だとせっかくの「長期運用×非課税による複利効果」を最大限に活かすことはできません。
20代~40代の方であれば定期預金はやめておきましょう。
50代以降になると、定年(満期)が見えてきます。そのタイミングの相場動向にもよりますが、大きな相場の変動で大きく資産が目減りしないように配分割合を定期預金にシフトしていくのはありです。
特に、個人型確定拠出年金(iDeCo)の場合なら定期預金もアリです。これは運用を考えるのではなく、掛け金拠出による所得控除(給料の税金が安くなる効果)だけを期待するというものです。
こちらについては「定年前(50歳代)の人でも個人型確定拠出年金を上手に活用する方法」でも紹介しいています。
定期預金以外ににも貯蓄型の保険商品もありますが、定期預金と似たり寄ったりです。
基本的に運用資産は投資信託(運用)が中心!
確定拠出年金の掛け金の配分先は「預金」「保険」「投資信託」の3つがあるはずです。預金や保険がダメという事であれば投資信託くらいしか選択肢がないというのが現状かと思います。
投資信託などの投資は短期では値動きリスクがありますが、超長期になればその変動幅は終息する傾向があります。また、確定拠出年金の場合は一度に投資をするのではなく、毎月コツコツと積立投資をしていく形になります。
そのため、投資の時間分散が図られることになり、さらにリスクは小さくなります。また、確定拠出年金の場合は毎月定額を投資する「ドルコスト平均法」と呼ばれる投資方法になり、平均取得価格を引き下げやすい投資法となります。
1年、2年といった短期では損も出ることはあるかもしれませんが、確定拠出年金はどうせ20年、30年と長期で運用するものですから短期的な値動きは気にせずに、淡々と積み立てていくのがベストです。
iDeCo/企業型確定拠出年金における投資信託の選び方
確定拠出年金では投資信託は「日本株式」「日本債券」「海外株式」「海外債券」「不動産(REIT)」「バランス」という区分があります。また、それぞれで「パッシブ(インデックス)」と「アクティブ」という種類もあるでしょう。
簡単に説明します。投資対象については読んだ通りなので飛ばすとして、パッシブ(インデックスファンド)は「市場平均のリターンを目指す」というものです。国内株式ならTOPIXや日経平均などに連動するように動くことを目標とします。
一方でアクティブは「市場平均以上のリターンを目指す」というものです。ここだけ読むとアクティブの方がよいと思うかもしれませんが、あくまでも目指すだけなのでパッシブ以下の成績に終わることも多々ありますし、なんといっても費用(手数料)が高いというデメリットがあります。
そのため、年金という運用資産であれば「パッシブファンド(インデックスファンド)」が基本的にお勧めです。
信託報酬(コスト)の重要性
インデックスファンドを選ぶ際に最も注目すべきなのが「信託報酬(運用管理費用)」です。信託報酬はファンドを保有している間、継続してかかり続けるコストです。iDeCoのように20年、30年と長期運用を行う場合、わずか0.1%のコストの差が最終的な運用成績に大きな違いをもたらすこともあります。そのため、同じ指数(インデックス)に連動するファンドであれば、信託報酬が年0.1%以下を目安に、できるだけコストが低い商品を選ぶことが基本となります。
確定拠出年金におけるアセットアロケーション(資産配分)
長期投資におけるリスクとリターンを決定づける要素は「アセットアロケーション」であるといわれています。アセットアロケーションというのは資産配分のことです。
国内株、国内債券、世界株、新興国株、REIT(不動産)といったように異なる資産クラス(アセットクラス)を組み合わせることで期待リターンはそのままにリスク(変動率)を下げることができるとされています。
じゃあ、どんな割合なの?ということですが、これは過去の様々なデータを組み合わせて最適な配分を考える必要があります。たとえば以下のような感じです。
全世界株式インデックス(オルカン)への投資
近年、最も注目されているのが「eMAXIS Slim 全世界株式(オールカントリー)」のような全世界株式インデックスファンドです。これ1本で日本を含む先進国から新興国まで、世界中の株式に分散投資ができます。低コストで世界経済全体の成長を取り込むことができるため、「国内株:外国株=1:1」で個別に組み合わせるよりも手軽で、非常に合理的な選択肢となります。
米国株インデックスに全力投資
米国株インデックス(S&P500)に全力投資をするパターンです。
なぜ米国株なのか?という疑問もあるかと思いますが、S&P500は米国を代表する500社へ分散投資ができます。さらに入れ替えも行われています。結局のところ米国が世界経済の中心である以上は米国インデックスへの投資が一番リスクリターンの関係で優秀といえそうです。
とはいえ、リーマンショック時にはS&P500もドル建てで約56〜57%、円建てでは円高の影響により63%超も値を下げています。長期のiDeCoの運用で、そういう場面が来ることもあるという点は認識しておく必要があります。
国内株式と外国株式を1:1の割合で運用
よく聞かれるパターン。経済評論家の故・山崎元氏が著書の中で提唱された配分例ですね。
リスクはある程度高いので、長期投資が前提となる若い方や積極的にリスクをとってでも年金を増やしたいという方におすすめ。ただし、相場が大きく崩れてしまうような時、たとえばリーマンショックのようなことが起こった場合には大きく資産が毀損するリスクがあるということは覚えておきましょう。
GPIFの運用パターンで運用
ミドルリスク型のアセットアロケーションとして、私たちの年金の運用パターンを利用させてもらいましょう。厚生年金・国民年金を運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の運用パターンです。GPIFは2020年度から基本ポートフォリオを刷新しており、現在は国内債券25%、外国債券25%、国内株式25%、外国株式25%の均等配分となっています。さらに、GPIFは2025年3月に「2025年度以降5年間もこの25%均等配分を維持する」と発表しています。
国民の年金を運用しているわけなので、市場平均に負けない安定運用を目指すのであればこうした運用が参考になります。
バランス型ファンドの活用
複数の資産クラスに分散投資をしたいが、自分で割合を決めるのが難しい、あるいは「リバランスが面倒」という方には、バランス型ファンドが適しています。株式や債券、不動産などが最初から決められた割合でパッケージされており、ファンド内で自動的にリバランス(比率の調整)を行ってくれます。前述のGPIFのような均等配分を目指す「8資産均等型」なども人気があります。
元本重視型の確定拠出年金の資産配分パターン
最後に、もうすぐ定年(年金受取までの期間が短い)という方は、投資信託重視ではなく、定期預金重視でも良いでしょう。8割以上を定期預金として良いかと思います。
運用期間が短い場合、価格変動リスクはそれなりに大きくなるので年金原資を慎重に運用するスタイルにしましょう。
ちなみに20~40代くらいまでは比較的リスクをとる運用にしておき、それ以降は守り運用に切り替えるというのも一つです。長く運用する方が期待リターン自体は高くなりますが、○○年に一度の暴落のようなものがいつあるかを事前に予見することはできません。
特にiDeCo・企業型確定拠出年金の資産が老後の生活において重要な位置を占める状況である人ほど、リスク資産の割合をすこしずつ減らしていくべきかと思います。
ロボアドバイザーを使って配分割合を考えるのも手
本来の使い方とはちょっと違いますが、ロボアドバイザーという資産運用ツールを使ってポートフォリオを構築するのも手です。
ロボアド(ロボアドバイザー)は「ロボアド(ロボアドバイザー)を利用した資産運用の特徴とサービス比較」でも紹介しましたが、投資信託等の資産配分をあなたの投資スタンスに応じて最適に配分してくれる金融ツールです。
たとえば、最大手のウェルスナビに口座を開設すれば、自分のリスクパターンに応じての資産配分のバランスを示してくれます。こうしたものを参考に組み上げるのも一つかもしれませんね。
運用開始後は年に1度、リバランス考えてみよう
iDeCoや企業型確定拠出年金については、いつでも配分変更やスイッチングが可能です。手数料もかかりません。年に一度程度はリバランス(資産配分の見直し)をしましょう。
当初に決めた資産配分は1年もすれば価格変動によってズレが生じるはずです。このバランスを当初の設定に戻すのです。リバランスの実施については上記の記事でも紹介していますが、リバランスボーナスという現象が起こります。
年に1度程度は時間をとって、年金の運用状況をチェックして配分割合の見直しを行っていきましょう。
NISAとiDeCoの優先順位と使い分け
2024年からNISA制度が恒久化され、年間投資枠も大幅に拡充されました。そのため「NISAとiDeCo、どちらを優先すべきか」という疑問が生じやすくなっています。
結論から言えば、目的に応じて使い分ける、あるいは併用するのが理想です。
- iDeCoの優先度が高い人:掛金が全額所得控除になるため、現在の所得税・住民税の負担を確実に減らしたい方、また、老後資金として原則60歳まで引き出せない「強制力」をメリットと感じる方。
- NISAの優先度が高い人:結婚、住宅購入、教育資金など、60歳より前に必要になる可能性のある資金を準備したい方。NISAはいつでも非課税で引き出せる柔軟性があります。
まずは流動性の高いNISAで万が一の資金ニーズに備えつつ、余裕資金をiDeCoに回して節税メリットを享受する、という役割分担がおすすめです。
出口戦略:受取方法による税金の違い
iDeCoは「どのように受け取るか」によっても適用される税制が変わります。資産配分を考える上でも、最終的な出口戦略を知っておくことは重要です。
- 一時金受取(一括受取):「退職所得控除」が適用されます。勤続年数(iDeCoの加入期間)が長いほど非課税枠が大きくなるため、税制面で有利になるケースが多いです。
- 年金受取(分割受取):「公的年金等控除」が適用されます。他の公的年金等との合算となるため、受取額によっては税金が発生する可能性があります。
ご自身の退職金の状況や年金受給額に合わせて、最も手取りが多くなる受取方法を事前にシミュレーションしておくことをおすすめします。
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