松井証券の投信工房とは?メリット・デメリット、新NISA対応や手数料を徹底解説
大手ネット証券の松井証券が提供する投資信託の提案サービス「投信工房」。取り扱う投資信託はコストの低いインデックス投資信託が中心で、ロボアドバイザー(ロボアド)を利用したポートフォリオの提案や、その後のリバランスまでサポートしてくれる便利なサービスです。
投資信託での資産運用を考えるのであれば、かなり魅力的なサービス内容となっています。今回は松井証券の投信工房の特徴やサービス利用のメリット、デメリット、最新の活用方法などを詳しく紹介していきたいと思います。
この記事でわかること
- 投信工房の仕組みとロボアドの活用方法
- 投信工房のメリット(低コスト・ポイント還元・クレカ積立など)
- 投信工房のデメリット(完全ほったらかしはできない点)
- 他社のファンドラップやロボアドとの比較
- 新NISAへの対応状況とおすすめな人
ロボアドを利用した投資信託サービス
投信工房は「ロボアド(ロボットアドバイザー)」というものを採用しています。
ロボアドはすでに多くの証券会社が採用している仕組みで、利用者のリスク許容度に合わせて、多数の投資商品の最適な組み合わせを自動的に提案してくれるサービスです。
投資において「分散投資」が重要だという話を聞いたことがあるかと思います。
その分散投資のメリットは、異なる相関関係を持つ投資商品を組み合わせた場合、期待リターンはその平均となりますが、標準偏差(価格変動の大きさ・リスク)については引き下げることができる(平均分散アプローチ)という点が挙げられます。
ただ、こうした分析を個人で行うのは並大抵の難しさではありません。それをシステムによって分析・提案することができるツールが「ロボアド」です。
もともとは機関投資家などのプロユースのサービスでしたが、2016年頃から多くのネット証券が個人投資家向けにサービスを提供し始めました。松井証券も2016年11月にこのロボアドによる「投信工房」のサービスを開始し、現在に至るまで新NISA対応など機能のアップデートを続けています。各社のサービス内容については「ロボアド(ロボアドバイザー)を利用した資産運用の特徴とサービス比較」でも紹介しています。
松井証券の投信工房とは?
松井証券の投信工房は、投資信託の組み合わせによるポートフォリオ提案サービスです。
松井証券が取り扱う投資信託は、いずれも低コストで知られているインデックス投資信託が豊富に揃っています。こうした低コストなインデックスファンドを、投信工房というロボアドを通じて、個人の目標に合わせたポートフォリオとして提案してくれるわけです。
投信工房では、あなたが許容できると考えるリスクの大きさに応じて、投資信託をバランスよく配分したポートフォリオを提案してくれます。
たとえば、Aファンドを30%、Bファンドを15%、Cファンドを8%、Dファンドを5%、Eファンドを3%といった具合ですね。こうして複数のファンドを組み合わせて購入することで、リターンを維持しつつリスクを抑えた投資ができるようになるわけです。
100円からの超少額積立と新NISA対応
投信工房を利用した投資信託の運用は、最低100円からという超少額での積立が可能となっています。少額から無理なく始められるため、投資初心者にとってもハードルが非常に低いです。
また、2024年からスタートした「新NISA制度(つみたて投資枠・成長投資枠)」にもしっかり対応しています。新NISA口座を活用すれば、年間最大360万円(生涯投資枠1,800万円)までの投資で得た利益が非課税になります。松井証券では新NISA口座における日本株・米国株・投資信託の売買手数料がすべて無料となっており、投信工房との相性も抜群です。
いわゆるファンドラップとは異なり管理料無料
ロボアドを利用したサービスには、楽天証券の「楽ラップ」や、ウェルスナビなどのように、ラップ口座(投資一任型のファンドラップ)としてサービス展開をしているところもあります。
こうしたファンドラップは、商品の選定から買い付け、その後のリバランスまで投資を「全自動化」できるというメリットがある一方で、預かり残高に対して手数料(管理料・投資顧問料など)が発生します。大手証券だと年率1%後半、ネット証券系のサービスでも年率0.99%~1.1%程度のコストが必要になります。
「株式、投資信託、保険などの資産運用は徹底的に手数料を引き下げることを考えよう」でも書いたように、コストは確実に発生するマイナスリターンであるということを考えると、このコストを抑えるのは非常に重要です。
投信工房はあくまでも「ポートフォリオ提案サービス(助言型)」であり、運用をすべてお任せするラップ口座ではないため、ロボアドの利用自体に対する管理料等のコストは一切かかりません。
リバランスにも対応
ポートフォリオは一度組んだら終わりではありません。
たとえば、A、B、C、Dのファンドをそれぞれ25%ずつの割合で投資するのが、自分にとって最適なアセットアロケーション(資産配分)だとしましょう。
ところが、時間がたつとA、B、C、Dのファンドの価格は当然変動します。そうすると当初の割合(25%ずつ)とは大きくずれてくることになりますよね。それをもとの最適な配分に戻す作業が「リバランス」です。
リバランスは適切な頻度で行えばリターンを高めるといわれています。
実はリバランスにより一定の資産配分を保った場合、ポートフォリオの幾何平均リターンは、そのポートフォリオを構成する各資産の幾何平均リターンに、それぞれのウェイトを乗じた数値を合計したものを常に上回る。この差をリバランスボーナスあるいはダイバーシフィケーションリターンと呼ぶ。
引用元:水からワイン。リバランスボーナスを理解する(ニッセイ基礎研究所)
松井証券の投信工房では、最適な配分からどれくらいズレているかを教えてくれ、管理画面上で簡単な操作をするだけで一括してリバランスを行うことができるようになっています。
投信工房のメリット、デメリット
投信工房のメリット・デメリットについて、同じロボアドを利用した投資一任型サービス(ウェルスナビや楽ラップなど)との比較も交えて解説します。
最大のメリットは運用コストが安くつくこと
まず、最大のメリットは運用コストの圧倒的な低さです。松井証券のインデックスファンドの運用コストは「投資信託の信託報酬」のみです。実際の手数料率にすると年率0.1~0.4%程度です(全ファンドがノーロード=購入時手数料無料)。
組み合わせるファンドによって多少の差は出ますが、平均すると年率0.15%〜0.25%程度のコストで運用が可能です。
一方で投資一任型のファンドラップの場合、「大手証券会社が力を入れるファンドラップの比較と問題点」でも指摘したように管理コスト・投資顧問料が高くつきます。大手証券のファンドラップだと合計で2~2.7%ほど、ネット系のウェルスナビなどでも年率1.1%程度、楽ラップでも最大年率0.990%(税込)が必要となるため、投信工房の運用コストはファンドラップの半分以下から数分の一で済む計算になります。
「投信残高ポイントサービス」で実質コストをさらに削減
松井証券の大きな魅力として、投資信託を保有しているだけでポイントが還元される「投信残高ポイントサービス」があります。
eMAXIS Slimシリーズなどの超低コストインデックスファンドを含む多数の銘柄が対象で、年率最大1.0%のポイントが還元されます。他社と比較しても業界最高水準の還元率となっており、信託報酬の安いファンドを保有していても毎月ポイントが受け取れるため、運用にかかる実質的なコストをさらに下げる効果があります。(※ポイント還元には毎月のエントリーが必要な場合がありますのでご注意ください)
JCBカードによるクレカ積立でポイント二重取り
2025年5月からは、JCBブランドのクレジットカードを利用した「クレカ積立」にも対応しました。
毎月最大10万円(新NISAのつみたて投資枠・成長投資枠、課税口座いずれも対象)までカード決済で積立ができ、最大1.0%のポイントが還元されます。前述の「投信残高ポイントサービス」と組み合わせることで、積立時と保有時の両方でポイントを二重取りできるため、非常にお得に資産形成を進められます。
デメリット:ほったらかしではダメ
一方のデメリットとしては、完全放置(全自動運用)できるわけではないということです。
あくまでも「ポートフォリオ提案サービス」であるため、資産配分が崩れた際のリバランス注文などは、提案内容を確認したうえで自分で行う必要があります。ウェルスナビや楽ラップなどの投資一任型の場合は、リバランスなども自動で行ってくれるのでこうした手間は不要です。
完全放置できないという点は、手間をかけたくない人にとってはデメリットといえそうですね。
ただ、これは一概にデメリットばかりとは言えません。投信工房は新NISA口座にも対応しています。自動リバランスを行う投資一任型の場合、リバランスに伴う売買でNISAの非課税投資枠を意図せず消費してしまうことがありますが、任意のタイミングで手動リバランスができる投信工房であれば、非課税枠を自分のペースで上手に管理・活用できます。
NISAの基本的な仕組みについては「10分でわかるNISAの仕組みと活用方法。NISAとは何か?」もご覧ください。
投信工房とウェルスナビ等の比較
自分で管理する「投信工房」と、お任せする「ウェルスナビ」などの投資一任型サービスの違いを表にまとめました。
| 比較項目 | 松井証券「投信工房」 | ウェルスナビ |
|---|---|---|
| サービスタイプ | 助言型(アドバイス・提案のみ) | 投資一任型(全自動運用) |
| 運用コスト(目安) | 年率 約0.15%〜0.25%(信託報酬のみ) | 年率 1.1%(税込)+ETF経費 |
| 最低投資金額 | 100円 | 10,000円 |
| リバランス | 手動(提案をもとに任意で実行) | 自動 |
| 新NISA対応 | 対応 | 対応(おまかせNISA) |
コストを極力抑えつつ、自分で運用の主導権を持ちたい方は投信工房が向いており、多少手数料を払ってでも一切の手間を省きたい方は投資一任型が向いていると言えます。
投信工房がおすすめな人・おすすめしにくい人
ここまでの特徴を踏まえ、投信工房がどんな人に向いているのかを整理します。
【投信工房がおすすめな人】
- 運用コスト(手数料)を徹底的に安く抑えたい人
- 投資信託を始めたいが、どの商品を選んで良いか分からない初心者
- 新NISAの非課税枠を無駄なく自分でコントロールしたい人
- クレカ積立や投信保有によるポイント還元でお得に運用したい人
- 100円からのお試し少額投資からスタートしたい人
【投信工房をおすすめしにくい人】
- 少しの手間もかけず、すべてを完全にシステムに任せきりたい人(リバランスの手動操作が面倒な人)
- 元本割れのリスクを全く許容できない人(投資信託である以上、相場によって元本割れリスクは必ず存在します)
投信工房の個人的評価と再開の経緯
自分で自分の資産運用を考えている人にとっては、かなり魅力的なサービスだと思います。低コストで評判のよいインデックスファンドを数多く揃えており、それを組み合わせた最適なポートフォリオを提案してくれるというのは、それだけでも魅力的です。
ちなみに、松井証券では投信工房の開始および投資信託販売再開時のプレスリリースで、下記のような内容を書いていました。
当社は、90年代末に投信ビジネスから撤退して以降、長らく投資信託を取扱ってきませんでした。撤退の理由は、当時、販売額の2~3%もしていた投資信託の販売手数料を、個人が低コストで資産運用を行えるようにすることを目的として一律1%に引き下げる方針を発表したところ、全ての投信運用会社から商品供給が停止してしまったことにあります。
引用元:松井証券プレスリリース
かつて手数料の引き下げを巡って投信販売から一度は撤退した松井証券が、個人投資家にとって真にメリットのある「低コスト」の環境が整ったことで販売を再開したという経緯があります。松井証券の個人投資家目線への本気度を感じるサービスとなっています。
まとめ
松井証券の「投信工房」は、投資信託の銘柄選びや資産配分に迷っている方にとって非常に便利なツールです。完全自動のファンドラップのような高い管理手数料を支払うことなく、100円からの少額でプロ並みの分散投資をスタートできます。
さらに新NISAへの対応、JCBカードによるクレカ積立、業界最高水準の投信残高ポイントサービスなど、コストを抑えながらお得に資産形成ができる環境が整っています。
これから投資信託を始めてみたい方や、既存の運用見直しを考えている方は、まずは無料で受けられるポートフォリオ診断を試してみてはいかがでしょうか。
以上、松井証券の投信工房のメリット・デメリットや活用方法についてまとめてみました。
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