海外旅行に行くときの外貨(現金)は、どのように準備していますか?現地での両替や、日本の銀行での両替など色々な方法がありますが、いずれも高い手数料がかかる傾向にあります。

米ドルの場合、1ドルあたり片道3円といった手数料がかかることも珍しくありません。かつては、この外貨両替を低コストで行う方法として「FX(外国為替証拠金取引)」を使ったサービスが重宝されていましたが、現在はサービスが終了しています。

そこで今回は、2026年現在において外貨を低コストで準備・決済する最適解である「多通貨デビットカード(Wiseなど)」を活用した方法を中心に、海外旅行での決済事情について詳しく解説します。

そもそも海外旅行に外貨(現金)って必要なの?

海外旅行での買い物は、クレジットカードや多通貨デビットカード、海外専用プリペイドカードなどによるキャッシュレス決済が主流になっています。万が一の不正利用に対する保険が適用されるカードも多く、現金を大量に持ち歩く盗難リスクを減らすことができます。

とはいえ、一定額の「現金(外貨)」は依然として必要です。クレジットカード決済に対応していない小さな店舗や屋台、交通機関などを利用する場面があるためです。

ただし、かつて現金が必要とされていた「チップ」については事情が変化しています。2026年現在、欧米の多くのレストランやホテルではキャッシュレスでのチップ支払いが定着しており、現金チップが必須の場面は減少しています。一方で、東南アジアなどでは依然として現金が必要な場面が多いため、渡航先に合わせた準備が求められます。

外貨両替にかかる費用(銀行の場合)

円を外貨に交換する手数料はどのくらいかかるのでしょうか。「銀行」で両替するケースを見ていきましょう。

・三井住友銀行の例

外貨現金をご購入・ご売却いただく場合、1米ドルあたり3円・1ユーロあたり4円・1英ポンドあたり11円。(その他の通貨については窓口へお問い合わせ)

現在の為替レート(1米ドル=150円、1ユーロ=160円、1英ポンド=190円と仮定)で、かかる実質的な手数料率を計算してみます。

  • 米ドル:150円に対して3円(約2.0%)
  • ユーロ:160円に対して4円(約2.5%)
  • 英ポンド:190円に対して11円(約5.7%)

この手数料率は「片道」です。もし使いきれなかった外貨を日本円に戻すときは、再び同水準の手数料が発生することになります。成田空港や関西国際空港などにある両替所も、概ねこれと同水準の手数料が設定されています。

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【重要】かつてお得だった「FXの外貨両替サービス」は終了

以前は、銀行の窓口両替よりも格段に安い取引コストで外貨を手に入れる方法として、マネーパートナーズやマネックスFXといった業者が提供する「FX(外国為替証拠金取引)の外貨両替サービス」がおすすめされていました。

片道20銭(0.2円)という格安の手数料で両替し、空港で外貨現金を受け取れる非常に便利なサービスでしたが、2026年現在、これらのサービスはすでに終了しています。

特に広く利用されていたマネーパートナーズのFX外貨両替サービスは、2025年5月〜6月に現受け・現渡しサービスが完全終了し、FXサービス本体も他社へ統合されました。そのため、現在はこの方法で外貨を準備することはできません。

2026年現在の最適解:「Wise」などの多通貨デビットカード

FX外貨両替サービスが終了した現在、最も手数料を抑えて外貨決済および現金引き出しを行う手段として主流になっているのが、「Wise(ワイズ)」などの多通貨対応デビットカードです。

Wise(ワイズ)のメリットと手数料比較

Wiseの最大の特徴は、金融機関が取引に使う「ミッドマーケットレート(実際の為替レート)」をそのまま適用し、為替レートへの見えない上乗せ手数料が「0円」である点です。代わりに少額の明確な両替手数料(通貨により変動)がかかるのみで、透明性が高く低コストです。

仮に日本円30万円分を外貨に両替して海外旅行に行く場合を、銀行の窓口両替と比較してみます(※1米ドル150円、1ユーロ160円、1英ポンド190円と仮定した場合の目安)。

通貨 銀行で外貨両替(目安) Wiseで両替(目安)
米ドル(約2,000ドル) 約6,000円 約1,800円前後
ユーロ(約1,875ユーロ) 約7,500円 約1,700円前後
英ポンド(約1,578ポンド) 約17,358円 約1,600円前後

銀行の手数料と比較すると、大幅な節約になります。事前にアプリ内で外貨に両替しておき、現地ではWiseのデビットカードで決済するだけで、追加の為替手数料なしで買い物が可能です。

さらに、現金が必要な場合は、現地のATMを利用して月2回・1回あたり最大50,000円相当まで手数料無料で引き出しができます(※ATM設置元が課す利用手数料が別途かかる場合はあります)。

Wise(ワイズ)の利用手順

Wiseの利用手続きはすべてスマートフォンやパソコンからオンラインで完結します。

  1. Wiseの公式サイトまたはアプリからアカウントを開設し、本人確認を行う
  2. デビットカードの発行申し込みをする
  3. アカウントに日本円を入金する(銀行振込など)
  4. アプリ内で必要な外貨へ両替しておく(または日本円のまま決済して自動両替させることも可能)
  5. 海外の店舗でカード決済、または現地ATMで現金を引き出す

Revolut(レボリュート)という第3の選択肢

Wiseと同様に「為替手数料を抑えた海外決済カード」として、Revolut(レボリュート)も人気を集めています。
Revolutは平日の両替であれば為替手数料の上乗せがゼロ(※一部制限あり)で利用でき、週末のみ1%程度の手数料がかかる仕組みです。Wiseと比較検討する価値のあるサービスです。

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多通貨デビットカードのデメリットは「時間」

圧倒的な手数料の安さが魅力の多通貨デビットカードですが、デメリットとして挙げられるのが「利用開始までにかかる時間」です。

アカウントの開設自体はすぐに終わりますが、物理的なデビットカードが自宅に郵送されて手元に届くまでに、1週間〜2週間程度の期間が必要になります。

急な海外旅行や出張の直前に申し込んでも、出発までにカードが届かないケースがあります。今後海外に行く予定がある方は、予定が決まっていなくても早めにアカウント開設とカード発行を済ませておくことをおすすめします。

2026年版:海外旅行の支払い手段・両替ヒエラルキー

現在の海外旅行において、考えられる支払い手段と両替手段の特徴を一覧表にまとめました。

支払い・両替手段 為替手数料等の目安 現金の必要性 おすすめ度
Wiseデビットカード等の利用 少額の所定手数料のみ(上乗せ0円) 不要(ATM引出も可)
クレジットカード決済 1.6〜3.0%(海外事務手数料) 不要
クレジットカードでの海外キャッシング 年利18%程度の日割り+ATM手数料 必要(現金入手手段として優秀)
金券ショップでの外貨両替 仲値+3円程度など(店舗による) 必要
銀行・空港窓口での外貨両替 3〜8円/1ドルあたり 必要

海外プリペイドカードやクレジットカードとの併用がおすすめ

ここまで解説した通り、多額の現金(外貨)を持ち歩き、窓口で高額な手数料を払って両替する必要性は大きく薄れています。

メインの決済手段としてWiseなどの多通貨デビットカードを利用しつつ、万が一のシステムトラブルやカード紛失に備えて、通常のクレジットカードや海外専用のプリペイドカードをサブとして併用するのが最も安全でコストパフォーマンスの高い方法です。

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ご自身の旅行スタイルに合わせて、お得な外貨決済手段を確保して快適な海外旅行をお楽しみください。

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ふかちゃん
マネーライフハック編集長。証券会社で個人向け金融サービスに従事した経験をもとに、2004年より金融・投資・クレジットカード・節約・ポイント活用に関する情報を発信しています。2011年からMoneyLifehackを運営し、2018年3月には月間200万PVを達成。金融サービスの提供側ではなく、利用者目線で実際に使って検証した一次情報をもとに、家計改善に役立つ情報を分かりやすくお届けしています。
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