スマホの機種変更で証券口座にログインできない?パスキーの移行と復旧方法

パスキーを設定したスマホから機種変更するとき、引き継ぎが済む前に旧端末を初期化して返却すると、証券口座にログインできなくなることがあります。 電話番号や写真を移せても、ログインに使うパスキーが新しいスマホで使える状態になっているとは限らないためです。
新端末に証券会社のアプリを入れ直しただけでは、足りないケースがあります。 旧端末が手元に残っていれば追加登録を進めやすくても、返却後は本人確認などの復旧手続きが必要になり、すぐに残高確認や取引をできないことがあります。
ただし、機種変更のたびにパスキーを作り直す必要があるわけではありません。 同じOSで、パスキーを保存したAppleやGoogleのアカウントを引き継げば、そのまま使える場合もあります。 この記事では、引き継げる場合と追加登録が必要な場合を分け、返却前の準備と、すでにログインできなくなった場合の対処を整理します。
旧スマホの初期化や返却は、旧スマホを使わずに新スマホだけで証券口座へログインできてから進めましょう。
なぜ機種変更でパスキーが使えなくなるのか
パスキーは、端末やパスワード管理機能に保存した認証用の鍵を使って、サービスへログインする仕組みです。 顔認証、指紋認証、PINなどは、その鍵を使うための本人確認に使われます。
そのため、新スマホに顔や指紋を登録しただけでは、証券口座のパスキーを引き継いだことにはなりません。 証券会社へのログインに使える鍵を、新端末で利用できる状態にする必要があります。
パスキーの保存方法には、アカウントを通じて複数の端末へ同期するものと、その端末だけに保存するものがあります。 たとえば、Googleパスワードマネージャーに保存したパスキーは、同じGoogleアカウントを使う対応端末で利用できます。 一方、Windows Helloに保存したパスキーは、そのパソコンだけに保存され、同期やバックアップはされません。
機種変更後のトラブルは、新端末で保存先のアカウントを引き継いでいない、必要な同期が済んでいない、以前とは違う保存先を使っている、といった場合に起こりえます。 旧端末を先に初期化してしまうと、そこで使えていたパスキーによる認証もできなくなり、復旧の手間が増えます。
そのまま使える機種変更と追加登録が必要な機種変更
買い替え先がiPhoneかAndroidかだけでなく、どのアカウントにパスキーを保存したかまで見ると、必要な準備を判断しやすくなります。 証券会社が対応するOS、ブラウザ、保存先の組み合わせで利用してください。
| 機種変更の状況 | 新端末で行うこと |
|---|---|
| 同じOSで、パスキーを管理するアカウントも引き継ぐ | 同期されたパスキーを使える場合があります。新端末だけでログインできれば、再登録が不要な証券会社もあります。 |
| iPhoneとAndroidをまたぐ、または管理アカウントを変える | 引き継ぎを前提にせず、証券会社の追加登録手順で新端末を用意します。旧端末が使える間に進めます。 |
| 旧端末を初期化済み、返却済み、または紛失した | 同じ管理アカウントから使えるパスキーや別の登録済み端末があるかを調べ、使えなければ公式のログイン復旧手続きへ進みます。 |
楽天証券は、同じOSへの機種変更なら基本的に再作成不要と案内しています。 三菱UFJモルガン・スタンレー証券も、iPhoneからiPhoneなどへの変更で管理アカウントを引き継ぐ場合は、再登録不要としています。 「スマホを変えたら必ず使えなくなる」ということではありません。
旧スマホを返却する前の移行手順
下取りや2年返却を使う場合は、新旧のスマホが両方使える期間に移行を済ませます。 証券口座を複数持っているなら、NISAやポイント投資の口座も含めて、口座ごとに進めましょう。
- 旧端末のパスキーの保存先を調べる。iPhoneの「パスワード」やGoogleパスワードマネージャーなどで、証券会社のパスキーと、それを管理するアカウントを確かめます。
- 新端末へ同期するか、パスキーを追加する。同じ保存先を引き継ぐ場合は新端末のアカウントと同期設定を整え、引き継げない場合は証券会社のセキュリティ設定から追加登録します。
- 旧端末を使わずにログインする。新端末で公式サイトやアプリを開き、パスキーを使ってログインし、残高を表示できるか確かめます。確認のために売買や出金をする必要はありません。
- 復旧に使う連絡先を整えてから初期化する。登録電話番号とメールアドレスが現在使えることを確かめ、端末メーカーの下取りや売却時の手順に沿って旧端末を処理します。
同期またはパスキー追加
旧端末で認証しない
復旧用の連絡先も確かめる
新端末に表示されたQRコードを旧スマホで読み取ってログインできても、新端末へパスキーが移ったとは限りません。 その操作では旧スマホのパスキーを使って認証できるため、旧スマホを手放した後も使えるかは別に確かめる必要があります。
スマホの返却期限と、データ移行に使える期間の考え方は次の記事で整理しています。
証券会社ごとの追加登録と認証方法の違い
パスキーを引き継げない場合の手続きは、証券会社ごとに異なります。 2026年10月5日時点では、次のような案内があります。
| 証券会社 | 追加登録で使う手順 |
|---|---|
| 楽天証券 | ログイン後の「セキュリティ設定」からパスキーを追加します。旧スマホから追加画面のQRコードを表示し、新スマホで読み取って作成する手順もあります。 |
| 三菱UFJモルガン・スタンレー証券 | 再登録が必要な場合は、「パスキー追加登録」からオンライン本人確認を実施し、新端末のパスキーを登録します。 |
SBI証券を使う場合は、スマートアプリのFIDO認証とパスキーを区別します。 FIDO認証を利用していても、パスキーには別途登録が必要です。 アプリの端末登録を引き継いだだけで、パスキーも準備できたと思い込まないようにしましょう。 認証方法ごとの案内はSBI証券のログインに困った場合のページにあります。
初期化や返却後にログインできなくなった場合
旧端末がなくても、同期されたパスキーや、別途パスキーを登録したパソコンなどを使える場合があります。 まずは保存先のアカウントを引き継いでいるかと、手元の別端末でログインできるかを調べます。
どの端末からも入れない場合は、証券会社の公式ログイン画面から「パスキーを利用できない場合」などの復旧案内へ進みます。 たとえば楽天証券には、公式の自動音声ダイヤルによって一時的に30分間、ログインIDとパスワードでログインし、その間にパスキーを追加する方法があります。
復旧手続きでは、登録電話番号や本人確認書類などが必要になる場合があります。 電話番号も同時に変え、登録した番号へ連絡を受けられない場合は、証券会社の窓口に相談してください。
紛失した場合は、ログイン復旧に加えて、端末の紛失モードや回線停止なども進めます。 口座に不審な取引や設定変更がある場合は、証券会社へ連絡します。 メールやSMSに届いた復旧リンクを起点にせず、ブックマークや公式アプリから問い合わせ先を開きましょう。
銀行の認証と家計簿の連携も点検する
証券口座のパスキーを移行できても、銀行の認証アプリの端末登録が済んだとは限りません。 銀行側の登録変更も、旧端末が使える間に進めておくと安心です。
証券口座にはログインできるのに、家計簿アプリの残高だけが更新されない場合は、機種変更の問題と自動連携の問題を分けて調べます。 MoneyForward MEの基本と、パスキー導入後の連携トラブルは次の記事に整理しています。
パスキーの機種変更でよくある疑問
電話番号を変えなければパスキーも引き継げる?
電話番号の引き継ぎだけでは判断できません。 パスキーは端末やパスワード管理機能に保存されるため、保存先のアカウントを引き継ぐか、新端末への追加登録が必要です。
機種変更前にパスキーを解除したほうがよい?
通常の移行では、先に同期や追加登録を進め、新端末で使えることを確かめます。 ログインできなくなった場合の一時停止は、各社が用意した公式の復旧手順として利用し、パスキーを使える状態へ戻しましょう。
認証と機種変更の案内は2026年10月5日時点です。 追加登録の画面や本人確認の方法は変更される場合があります。
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