使っていない土地(遊休地)があって、そのまま放置するのはもったいないと思っている、土地をもっているがそのままだと税金(相続税)が心配。土地活用を考える人のニーズは様々です。そして、そうしたニーズに対する土地活用の方法も様々です。

今回は、土地はあるんだけど、それをどうやって活用するべきなのか?という疑問をお持ちの方のために、土地活用の代表的な方法とそれぞれの特徴、メリット、デメリット、向いているケースについてまとめていきます。

これからの不動産価値と不動産需要

日本という国全体をみると、人口減少は避けられない状況です。

不動産というのはあたりまえですが、その場所にあって動かすことはできないので、人口減少というのはそのまま需要の減少につながります。テレビや新聞、インターネットニュースなどの報道でも空き家問題を耳にした方も多いでしょう。実際に、2023年の住宅・土地統計調査によれば、全国の空き家数は約900万戸(空き家率約13.8%)に達しており、社会問題となっています。

そうした中で土地活用を考えるというのであれば、地方や郊外においては住宅需要は減少する可能性のほうが高いということは頭に入れておく必要があります。

一方で、2024年以降の市況を見ると、東京・大阪・福岡などの大都市圏や政令指定都市では地価が上昇傾向にあり、外国人投資家の需要も下支えしています。つまり、地方の人口減少エリアと都市部での二極化が明確に進んでいるのが2026年現在の不動産市場の現状です。

土地活用を検討する前に知っておくべきリスク

土地活用を考える人は当たり前ですが土地を持っている方です。

  • 遊休地として寝かせておくよりも運用したほうがいい
  • そのまま(更地)だと相続税が高くなるので相続税対策をしたほうがいい

多くの方は上記の理由で土地活用を考えるはずです。ただし、以下の記事でも紹介しているように、相続税軽減のみを対象とした土地活用はあまりお勧めしません。土地活用をするのであれば収益が見込めることが一番大切です。

相続税対策に不動産投資・土地活用を使う時の注意点・リスク2015年から相続税が増税され、相続税対策のための相続財産の圧縮を目的とした不動産投資に対する注目が集まっています。 なぜ相続税の...

土地活用の種類とそれぞれの特徴

土地活用にもいろいろな種類があります。土地活用方法によって、いろいろな違いがあるため、以下のような項目でどれが自分に当てはまるのかを考えて判断する必要がありそうです。

土地活用を判断するための基準

  • 土地活用のために投資資金は出せるか?
  • その土地は手放してもよいものか?
  • 収益性をどの程度期待するのか?
  • 投資の安全性(安定性)をどう考えるか?
  • 節税効果をどのように考えるか?

それぞれの活用方法について、初期費用や収益性などを一覧表にまとめました。

活用方法 初期費用 収益性 節税効果 管理の手間 転用のしやすさ
アパート・マンション 高(数千万円~) ◎(高い)
戸建て賃貸 中(1,000万円~) 中〜高
駐車場 低~中 低~中 ×(なし)
トランクルーム 低~中
太陽光発電 中(500万円~) 低~中 極小
貸し農園 極低
定期借地(テナント) ゼロ 中〜高 極小 低(期間による)

それぞれの詳細について解説していきます。

アパート経営、マンション経営で土地活用

ご自身の土地にアパートやマンションなどの賃貸物件を建てて収益化する方法です。土地活用としてはかなり代表的な方法です。相続税評価額の減額幅が大きいため、相続税対策としても有効度が高いとされています。

一方で、この土地活用が成功するのは入居者が入ることが前提です。相続税対策のためだけの事業であれば、ご遺族に対して負債を抱えたマイナスの財産を遺すことになってしまうかもしれません。

サブリース・一括借り上げなどの方法もありますが、「一括借り上げが抱えるリスク」でも紹介しているように、結局のところ入居者がつかない物件のリスクを負うのは業者ではなく、大家(地主)です。なお、2020年12月施行のサブリース新法(賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律)により、不当な勧誘や家賃減額リスクの重要事項説明が義務化されるなど、規制が大幅に強化されています。

向いているケース

  • 賃料相場や地価が高いエリアに土地を持っている
  • 住環境が良い地域に土地を持っている
  • 相続財産が莫大な人

といったような人であれば考慮する余地はありますが、需要を見極めずに田畑をつぶしてアパートを建てるなどは多くのケースでリスクのほうが大きいと考えられます。

戸建て賃貸で土地活用

アパートを建てるには土地が狭い、あるいは変形地である場合に有力なのが「戸建て賃貸」です。

ファミリー層からの需要が根強いにもかかわらず供給量が少ないため、アパートと比較して空室リスクが低く、一度入居すると長期滞在が見込める傾向にあります。建築コストもアパート一棟を建てるより抑えられるケースが多く、将来的に入居者へそのまま売却するといった出口戦略も描きやすいのが特徴です。

民泊・宿泊施設で土地活用

観光地や交通アクセスの良い都市部であれば、住宅宿泊事業法(民泊新法)の枠組みを活用した民泊施設の運営も選択肢に入ります。

インバウンド需要が旺盛なエリアでは、一般的な賃貸経営を大きく上回る高収益化が可能です。ただし、自治体によって営業日数の上限(年間180日など)や独自の制限が設けられている場合があるため、事前の調査が必須となります。

駐車場経営で土地活用

駐車場経営は上物の費用がかかるアパート経営やマンション経営と比較するとローコストで始めることができる土地活用手段です。

月極駐車場とコインパーキングの二種類があります。

比較的土地の自由度が高く、条件によっては自己資金ゼロでもスタートできます。また、上物のコストが低いため、他の目的・用途への転用がしやすいというメリットがあります。

一方で収益性ではアパート経営等と比較すると高くありません。また、更地扱いとなるため固定資産税(都市計画税)に対する軽減措置がなく、相続税評価額に対しても節税効果が全くないというのはデメリットでしょう(※立体駐車場などの機械式構築物を建設した場合は評価が変わるケースがあります)。

向いているケース

  • あまりコストをかけずに土地活用をしたい
  • 狭小地のように使い勝手が悪い土地をもっている
  • 将来はその土地を何らかの目的(マイホーム等)で使う予定がある
  • 将来はその土地を売却する予定がある

といった方向けの土地活用方法といえそうです。

不動産投資・土地活用としての駐車場経営のメリット、デメリット保有している遊休地を有効活用する方法の一つとして月極駐車場やコインパーキングにして駐車場経営をするという方法があります。 駐車場経...

トランクルーム経営で土地活用

トランクルーム経営というのは、遊休地にコンテナ型の小型の倉庫などを設置して、それをレンタルするサービスです。貸倉庫、レンタル倉庫、収納スペースなどとも呼ばれます。

荷物が増えすぎて保管したい人が荷物を預けておく場として利用されており、個人・法人ともに需要があります。コンテナ倉庫を設置するだけなので、アパート経営などと比較すると初期投資を大幅に抑えることができます。

駐車場経営と比較すると収益性も高いというメリットがあるうえ、契約内容によっては相続税の軽減(節税効果)が見込める場合もあります。一方で、用途地域などの法規制による影響を受けやすく、どこにでも設置できるわけではありません。また、近年は市場が急成長しているため、地域によっては供給過多(需要飽和)の懸念が出始めている点には注意が必要です。

向いているケース

  • 賃貸需要は飽和しているが収納需要が見込めるエリアである
  • 初期投資は抑えたいがそれなりのリターンを期待したい
  • 既に駐車場経営等で利用しているが、埋まらずに別の運用を考えている

太陽光発電システムで土地活用

ソーラーパネルで発電した電力を電力会社に売ることで収益を得るという土地活用手段です。多くの土地活用は「賃借人」「利用者」というニーズが必要ですが、太陽光発電システムの場合は自然エネルギーが降り注ぐことで収益化できるので、人口が少ない地域でも土地活用ができるという強みがあります。

ただし、制度や市況は大きく変化しています。2022年4月からは市場価格に連動するFIP制度(フィード・イン・プレミアム)が導入され、50kW以上の産業用太陽光は原則としてFIPへ移行しました。従来のFIT(固定価格買取制度)の対象は10kW以上50kW未満の低圧設備が主ですが、2024年度の買取価格は12円/kWh程度まで低下しています。

太陽光発電の「卒FIT」後はどうする?売電価格の現状と蓄電池・V2Hの活用法太陽光発電システムで発電した電力の固定価格買取制度(FIT)は、2009年11月にスタートしました。当初は余剰電力について48円/kWh...

そのため、新規で設備を設置して高利回りを得ることは難しくなっており、現在はすでに稼働している既存設備を購入する「セカンダリー市場」での投資が主流になりつつあります。

税制上の注意点

太陽光発電システム自体は償却資産なので所得税の圧縮効果があります。また、「固定資産税や相続税の軽減措置はない」と認識されがちですが、一定の要件を満たすことで事業用資産として「小規模宅地等の特例」の適用対象となり、相続税の評価額を下げられるケースがあります。必ず事前に税理士等の専門家へ確認してください。

向いているケース

  • 過疎地域など、人の需要が少ない地域の土地活用を考えている
  • 地価が安いエリアの土地を活用したい

貸し農園・市民農園で土地活用

都市近郊の土地で近年注目されているのが、区画を細かく割って貸し出す「市民農園」や「シェア農園」です。

初期投資が極めて低く抑えられるうえ、要件を満たせば固定資産税の優遇がある「農地評価」を維持しやすいのがメリットです。現在では、運営や集客をすべて代行してくれるシェア農園の委託サービスも増加しており、初心者でも参入しやすくなっています。

テナント・店舗用地として貸す(定期借地)

ロードサイドや商業需要のあるエリアなら、土地のみを事業者に貸し出し、建物は借主(テナント)側が建設する「事業用定期借地」という形態が有効です。

地主側は建物を建てる初期投資がゼロでありながら、10年〜50年という長期間にわたって安定した地代収入を得ることができます。さらに、土地を貸し出すことで「貸宅地」扱いとなり、借地権割合の分だけ相続税評価額が減額されるため、節税効果も期待できます。

土地活用のリスクは地主が負う。それならいっそ売却という手もある

遊休地があることで、土地活用の提案を受ける地主さんも多いかと思います。こうした土地活用を決断するときに忘れてはいけないのは、活用をしたリスクは原則として地主が負うということです。

提案する不動産業者等は自社のサービスがいかに低リスクであって高収益かということをアピールしてくることでしょう。家賃保証をするから毎月決まった賃料が入ってきます!といったような安全性をPRしながら、運用がスタートした数年後に手のひらを返して賃料を引き下げる要求をしてくるケースは珍しくありません。

土地を持っているだけなら地主ですが、それを土地活用するということはビジネスオーナーになることです。放置しておいてよいというわけではく、いろいろとやらなければならないことも増えてしまいます。

そうしたことが面倒であるのならば、いっそのこと遊休地は売るというのも一つの手です。

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売れない土地の最終手段「相続土地国庫帰属制度」

「活用する見込みもないし、売却しようにも買い手がつかない」という地方の土地などで悩んでいる場合、2023年4月からスタートした相続土地国庫帰属制度を検討する価値があります。

これは、相続によって取得した不要な土地を、一定の要件を満たせば国に引き取ってもらえる制度です。

制度利用の注意点

  • 建物が建っている土地や、土壌汚染がある土地などは対象外となります。
  • 無償ではなく、審査手数料や10年分の管理費相当額の負担金を納付する必要があります。

手放すためのコストはかかりますが、将来の世代に負の遺産を残さないための出口戦略として有効な手段です。

失敗しないために!土地活用の一括比較サービスの活用

土地活用にはこれだけ多くの選択肢があり、土地の広さ、立地、周辺の需要によって最適な正解はまったく異なります。1社の提案だけを鵜呑みにしてアパートを建ててしまい、後悔するケースは後を絶ちません。

そこで絶対に利用したいのが土地活用の一括比較サービスです。

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以上、遊休地を有効活用する土地活用の代表的方法とメリット、デメリットについて紹介しました。

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ふかちゃん
マネーライフハック編集長。証券会社で個人向け金融サービスに従事した経験をもとに、2004年より金融・投資・クレジットカード・節約・ポイント活用に関する情報を発信しています。2011年からMoneyLifehackを運営し、2018年3月には月間200万PVを達成。金融サービスの提供側ではなく、利用者目線で実際に使って検証した一次情報をもとに、家計改善に役立つ情報を分かりやすくお届けしています。
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