個人住民税の均等割と所得割とは?森林環境税、非課税基準、節税につながる控除を解説
個人住民税は、前年の所得をもとに市区町村と都道府県に納める地方税です。
会社員は給与から天引きされるため意識しにくい税金ですが、所得割、均等割、森林環境税、各種控除を知ると通知書の見方が変わります。
この記事では、個人住民税の均等割と所得割の違い、非課税基準、住民税を下げる控除を整理します。
この記事の要点
- 住民税は、定額でかかる均等割と、所得に応じてかかる所得割に分かれます。
- 所得割の標準税率は合計10%です。
- 均等割は標準で都道府県分1,000円、市区町村分3,000円です。
- 令和6年度から、森林環境税1,000円が個人住民税均等割とあわせて課税されています。
- 住民税を下げるには、所得控除と税額控除を漏れなく反映させることが基本です。
個人住民税の全体像
個人住民税は、1月1日時点で住所がある自治体に納めます。
税額は前年1月から12月までの所得をもとに計算され、翌年6月から納付が始まります。
給与所得者は勤務先が給与から天引きする特別徴収、自営業者や一部の所得は市区町村から届く納付書で納める普通徴収になります。
会社員が退職した時や副業所得がある時は、特別徴収と普通徴収が混ざる場合もあります。
所得割とは
所得割は、前年の所得金額に応じて課税される住民税です。
基本的な流れは、収入から必要経費や給与所得控除を引いて所得を出し、そこから基礎控除や社会保険料控除などの所得控除を引いて課税所得を求めます。
その課税所得に標準税率10%をかけたものが、所得割の基本部分です。
標準税率10%の内訳は、都道府県民税または都民税4%、市町村民税または特別区民税6%です。
配当、株式譲渡、不動産譲渡、退職所得などは、別の計算になる場合があります。
所得割の詳しい計算は、次の記事で整理しています。
均等割と森林環境税とは
均等割は、一定の所得を超える人に定額で課税される住民税です。
標準では、都道府県分が1,000円、市区町村分が3,000円です。
令和6年度からは、森林環境税として1人年額1,000円が、個人住民税均等割とあわせて課税されています。
そのため通知書では、均等割と森林環境税が近い欄に表示されることがあります。
自治体によっては、標準額に加えて独自の超過課税があるため、均等割の総額が地域で違う場合があります。
| 項目 | 標準的な金額または税率 | 内容 |
|---|---|---|
| 所得割 | 10% | 前年の課税所得に応じて課税される |
| 均等割 | 4,000円 | 都道府県分1,000円、市区町村分3,000円 |
| 森林環境税 | 1,000円 | 令和6年度から個人住民税均等割とあわせて課税される国税 |
住民税が非課税になる人
住民税には、所得割と均等割がどちらも非課税になる基準があります。
生活保護による生活扶助を受けている人、障害者、未成年者、寡婦またはひとり親で前年の合計所得金額が一定額以下の人などが代表例です。
合計所得金額による非課税基準は、自治体や扶養親族の有無によって変わります。
たとえば東京23区では、扶養親族がいない人の均等割非課税基準として合計所得金額45万円以下が案内されています。
住民税非課税世帯かどうかは、給付金、国民健康保険料、介護保険料、各種減免にも関係するため、年収だけで判断しない方が安全です。
住民税非課税世帯の基準は、次の記事で詳しく説明しています。
住民税を下げる控除
住民税の節税は、控除を漏れなく反映させることが基本です。
医療費控除、セルフメディケーション税制、社会保険料控除、生命保険料控除、地震保険料控除、iDeCoの掛金、小規模企業共済等掛金控除、扶養控除、配偶者控除などが代表的です。
ふるさと納税は、所得控除と住民税の税額控除を組み合わせた制度です。
住宅ローン控除は所得税から引き切れない場合に、一定額が住民税所得割から控除されます。
これらの控除は、年末調整だけで済むものと、確定申告が必要なものに分かれます。
| 控除 | 主な確認先 | 注意点 |
|---|---|---|
| 医療費控除 | 確定申告 | 年末調整では反映できない |
| iDeCo | 年末調整または確定申告 | 小規模企業共済等掛金控除として扱う |
| ふるさと納税 | ワンストップ特例または確定申告 | 確定申告をするとワンストップ特例は無効になる |
| 住宅ローン控除 | 初年度は原則確定申告 | 所得税から引き切れない分だけ住民税に回る |
通知書で確認する
住民税は、最終的には住民税決定通知書で確認します。
所得割、均等割、森林環境税、税額控除、毎月の特別徴収額を見れば、前年の所得と控除がどう反映されたかがわかります。
ふるさと納税や住宅ローン控除を使っている人は、税額控除欄と摘要欄を特に確認します。
通知書の見方は、次の記事で詳しく説明しています。
次に読む記事
- 通知書の見方を知りたい人:住民税決定通知書の確認ポイント
- ふるさと納税の仕組みを知りたい人:ふるさと納税とは
- iDeCoで所得控除を使いたい人:iDeCoのメリットと注意点
確認した情報
この記事は、2026年7月6日時点で確認できる東京都主税局、国税庁、総務省の情報をもとに作成しています。
均等割や非課税基準は自治体で異なる場合があるため、本文では標準的な仕組みと確認すべき考え方を中心に整理しました。
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