まずは結論として、2026年の住宅ローン選びは「金利+団信+手数料+金利上昇耐性」の4つの観点で総合的に判断することが重要です。

2026年の金利環境としては、日銀が2026年4月28日の金融政策決定会合で無担保コールレート翌日物を0.75%程度で推移させる方針を維持しており、反対委員からは1.0%程度への引き上げ案も出ています。すでに「超低金利前提」の時代は終わり、今後の追加利上げリスクも織り込んで住宅ローンを選ぶ必要があります。

特に2026年5月の大きなトレンドとして、「変動金利は据え置き傾向だが、固定金利は大幅に引き上げられている」という点が挙げられます。フラット35の最頻金利は前月比でプラス0.22%と急上昇しており、変動金利と固定金利の金利差が拡大している現状を踏まえた選択が求められます。

大まかな考え方と向いている選び方

重視すること 向いている選び方
とにかく毎月返済を抑えたい 変動金利(ただし金利上昇時に返済できる余力が必要)
長期の安心を重視したい フラット35・全期間固定金利
子育て世帯・ZEH・長期優良住宅 フラット35子育てプラスや各行の金利引下げ制度を確認
病気リスクにしっかり備えたい がん団信・三大疾病・全疾病保障が強いネット銀行
初期費用を抑えたい 定額手数料型、借入時負担ゼロ型、または手数料低めの商品
借入額が大きい(5,000万円以上など) 金利だけでなく、借入額×2.2%等の手数料インパクトを必ず計算
繰上返済を多用したい 一部繰上返済手数料0円、最低返済額の低い銀行

金利タイプの選び方

1. 変動金利

2026年現在も、表面金利だけを見ると変動金利が最も低く設定されています。たとえばPayPay銀行は2026年5月時点で変動金利年0.980%の表示があります(※過去に実施されていたソフトバンクユーザー向けの年0.850%等の大幅な追加引下げキャンペーンは対象期間が終了している場合があるため、最新の適用条件をご確認ください)。また、auじぶん銀行は変動金利年1.080%〜という基準が示されています。

ただし、変動金利は半年ごとに金利が見直されるタイプが一般的です。多くの金融機関では「5年ルール」「125%ルール」がありますが、これは返済額の急上昇を抑える仕組みであって、利息負担そのものを消す制度ではありません。金利が上がると、毎月返済額の中で利息部分が増え、元本の減りが遅くなる点に注意が必要です。

変動金利が向いている人

  • 返済比率に十分な余裕がある人
  • 共働きなどで収入の安定性が高い人
  • いつでも繰上返済できる原資を確保できる人
  • 将来の住み替えや借り換えも視野に入れている人

注意点と損益分岐点
変動金利を選ぶなら、現在の金利だけでなく、少なくとも+1%、+2%になった場合の返済額まで見ておくべきです。

例として、4,000万円・35年・元利均等・ボーナス返済なしの場合、概算の毎月返済額は次のようになります。

金利 毎月返済額 総返済額
0.98% 約11.3万円 約4,727万円
1.50% 約12.2万円 約5,144万円
2.00% 約13.3万円 約5,565万円
2.71% 約14.8万円 約6,197万円
3.00% 約15.4万円 約6,465万円

現在、変動金利(例:年1.08%)とフラット35(年2.71%)の間には約1.63%の金利差があります。つまり、大まかな目安として「35年間を通じて変動金利が平均して1.63%以上上昇し続けなければ、総支払額では変動金利の方が有利になる」という損益分岐点の考え方ができます。この差をどう捉え、上昇時の家計耐性を持てるかが選択の分かれ目です。

2. 固定金利期間選択型

固定3年、5年、10年、20年など、一定期間だけ金利を固定するタイプです。三菱UFJ銀行では2026年5月時点で、新規借入の変動金利が年0.945%、固定10年が年3.15%、固定20年が年3.88%と表示されています。

固定期間選択型は「当初期間の安心」と「変動より高い金利」の中間にあります。ただし、当初固定期間が終わった後の優遇幅が小さくなる商品もあるため、当初期間終了後の金利ルールまで確認する必要があります。

固定期間選択型が向いている人

  • 10年程度で教育費や収入変動の山場がある人
  • 一定期間だけ返済額を安定させたい人
  • 全期間固定ほどの高い金利は避けたい人

注意点
「10年固定が安い」と見えても、11年目以降の優遇幅・変動への自動移行・再固定時の手数料を見ないと判断できません。

3. 全期間固定金利・フラット35・フラット50

全期間固定は、最後まで金利と返済額が原則変わらないのが最大のメリットです。住宅金融支援機構のフラット35は、2026年5月の最頻金利として、融資率9割以下・新機構団信付きでフラット35が6年目以降年2.710%、フラット20が年2.390%と表示されています。また、借入期間を最長50年とする「フラット50」も用意されており、こちらの最頻金利は年2.870%です。

子育てプラス等で4ポイント適用されるケースでは、当初5年間はフラット35が年1.71%と大幅に引き下げられます。フラット35子育てプラスは、こどもの人数や住宅性能などに応じたポイント制で、1ポイントにつき5年間年0.25%の金利引下げとなります。

全期間固定が向いている人

  • 借入額が大きく、金利上昇による返済額アップのリスクを完全に排除したい人
  • 単独収入で返済余力が限られる人
  • 長期優良住宅・ZEH・子育て世帯などで金利引下げ制度を使える人

注意点
当初の金利は変動より高めです。将来の安心料として納得できるか、総返済額だけでなく家計の安定性で判断する必要があります。

事務手数料・保証料・諸費用の見方

住宅ローンは金利だけでなく、初期費用がかなり大きく変わります。

定率型:借入額×2.2%が多い

ネット銀行を中心に、借入額×2.20%(税込)の事務手数料が一般的です。auじぶん銀行、PayPay銀行、住信SBIネット銀行、SBI新生銀行などでも明記されています。

4,000万円を借りると、2.2%の事務手数料だけで88万円です。5,000万円なら110万円です。金利が少し低くても、短期で売却・借り換え・繰上完済する可能性があるなら、この高額な手数料を回収できない場合があります。

定額型:初期費用を抑えやすい

ソニー銀行は、変動セレクト住宅ローン等は借入金額×2.2%ですが、通常の「住宅ローン」は一律44,000円の取扱手数料とされています。

楽天銀行の変動金利(固定特約付き)は、単独申込・連帯債務で融資事務手数料330,000円、ペアローンで495,000円とされています。借入額が大きい場合、2.2%の定率型よりも初期費用を抑えやすいのが特徴です。

保証料とその他の諸費用

ネット銀行系では保証料0円の商品が多い一方で、事務手数料が2.2%になっているケースが多く、実質的には「保証料無料=総コストが安い」とは限りません。

また、抵当権設定登記の登録免許税、司法書士報酬、印紙代、電子契約手数料、火災保険料などが別途かかります。

繰上返済手数料の見方

一部繰上返済は、ネット銀行や大手銀行のネット手続きでは無料が増えています。ソニー銀行は一部繰上返済・毎月繰上返済・全額繰上返済の手数料が0円とされています。

住信SBIネット銀行は一部繰上返済が無料、全額繰上返済は変動金利適用期間中なら無料、固定金利適用期間中は33,000円税込とされています。

見るべきポイント
一部繰上返済が無料か、最低返済額はいくらか、期間短縮型と返済額軽減型を選べるか、そして固定期間中の全額返済にペナルティがあるかを必ず確認してください。

団信(団体信用生命保険)の選び方

団信は、2026年の住宅ローン選びでかなり重要です。金利差だけでなく、団信の手厚さが銀行選びの決め手になるケースが増えています。

  • 一般団信:死亡・高度障害時に住宅ローン残高がゼロになる基本保障です。
  • ワイド団信:健康上の理由で一般団信に入れない人向けに、引受条件を緩和した団信です。金利上乗せ(年0.3%など)が必要です。
  • がん50%保障団信:所定のがんと診断された場合に、住宅ローン残高の50%が保障されるタイプです。
  • がん100%保障団信:がん診断で残高100%が保障されるタイプです。金利上乗せ(年0.1%〜0.2%程度)が一般的です。
  • 三大疾病・全疾病保障:がん・急性心筋梗塞・脳卒中などを対象にする保障や、すべての病気・ケガによる就業不能状態を保障するものです。

団信で必ず確認すべき注意点
がん団信では、一般に上皮内がんや一部の皮膚がんが対象外になる場合があります。また、がん保障には責任開始日から90日程度の免責期間がある商品が多く、この期間に診断されても保障対象外となるため注意が必要です。

2026年時点で具体的に検討されやすい住宅ローン

PayPay銀行

変動金利の低さが魅力です。2026年5月17日時点では変動金利年0.980%などの表示があります。保証料・印紙代・一部繰上返済手数料0円、スマホで書類提出できる点が訴求されています。
向いている人は、ネット完結で進めたい人、変動金利の表面的な低さを重視する人です。

auじぶん銀行

金利優遇割と手厚い団信の組み合わせが特徴です。2026年5月時点の変動金利は年1.080%〜と表示されています。特筆すべきは、がん50%保障に加えて、「全疾病保障(すべての病気やケガによる長期の就業不能状態を保障)」が無料で付帯する点です。
向いている人は、au関連サービスを使って金利優遇を取りにいける人、金利上乗せなしで充実した疾病保障を得たい人です。

住信SBIネット銀行

「スゴ団信」が強い住宅ローンです。3大疾病50プランは上乗せ金利なし、就業不能保障や先進医療特約なども含まれる設計です。
向いている人は、50歳以下で疾病保障を厚くしたい人、ネット銀行で完結したい人です。

SBI新生銀行

2026年3月から、SBI生命の全疾病保障付団信を取り扱い開始しており、借入時年齢20歳以上50歳未満であれば金利上乗せなしで加入できます。
向いている人は、全疾病保障付団信を金利上乗せなしで検討したい人です。ただし繰上返済は期間短縮型のみの対応となる点に注意が必要です。

ソニー銀行

借りた後のメンテナンス性が強い銀行です。借入期間は最長50年まで対応可能。通常の住宅ローンは事務手数料が一律44,000円と低額に設定されており、繰上返済手数料や変動から固定への金利変更手数料が0円である点も特徴です。
向いている人は、初期費用を抑えたい人、将来の繰上返済や金利タイプ変更を柔軟に行いたい人です。

楽天銀行

定額手数料が特徴です。変動金利(固定特約付き)の単独申込で融資事務手数料330,000円などとなっており、借入額が大きいほど借入額×2.2%型よりも手数料負担が小さくなります。

三菱UFJ銀行・みずほ銀行・三井住友銀行などメガバンク

ネット銀行より表面金利が高いことがありますが、対面相談ができる安心感があり、ペアローン・住み替え・つなぎ融資などの個別対応力が強みです。

フラット35・フラット50

2026年5月の最頻金利は年2.710%(フラット35・融資率9割以下)です。フラット50を利用して超長期で組む選択肢もあります。健康上の理由で団信に加入できない場合でも利用できる余地がある点が民間ローンとの大きな違いです。

住宅ローン控除も必ず確認する(2026年の超重要ポイント)

2026年以降の住宅ローン選びでは、金利だけでなく住宅ローン減税の対象になる住宅かどうかが極めて重要です。令和8年度税制改正により、新築住宅の省エネ性能によって借入限度額が以下のように厳格に区分されています。

住宅の省エネ性能 一般世帯の借入限度額
認定住宅(長期優良・低炭素) 5,000万円
ZEH水準省エネ住宅 4,500万円
省エネ基準適合住宅 3,000万円(※一部子育て世帯等への上乗せ措置あり)
その他の住宅(省エネ基準未達) 0円(控除対象外)

最も注意すべきは、省エネ基準を満たさない「その他の住宅」は、原則として住宅ローン控除が一切受けられない(0円)という点です。住宅ローンは「どの銀行で借りるか」だけでなく、「どの性能の住宅を買うか」によって数百万円単位で実質負担が変わります。

実務的な選び方の手順と最終判断基準

2026年の住宅ローン選び 5つのステップ

  1. 家計が耐えられる金利上昇幅を確認する:変動金利を選ぶなら、金利が+1.0%〜2.0%上昇しても無理なく返済できるかを試算する。
  2. 金利タイプを軸にする:返済余力があれば変動金利、返済額の安定を重視するなら固定金利やフラット35を比較する。
  3. 団信の保障内容を比較する:無料付帯する全疾病保障やがん保障の条件(免責期間など)を確認する。
  4. 事務手数料を総額で見る:借入額×2.2%の定率型と、一律数十万円の定額型を、借入予定額と完済予定時期に照らして比較する。
  5. 住宅ローン控除・省エネ性能を確認する:購入予定の物件が控除対象(省エネ基準適合以上)であることを必ず確認する。

2026年時点での王道のアプローチとしては、変動金利なら「PayPay銀行・auじぶん銀行・住信SBIネット銀行・SBI新生銀行」を比較し、固定重視なら「フラット35」とメガバンクの全期間固定を比較。借入額が大きく初期費用を抑えたいなら「ソニー銀行・楽天銀行」も比較対象に入れる、という組み方が安全かつ合理的です。本命1行に絞らず、複数の金融機関で事前審査を通しておくことをお勧めします。

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ふかちゃん
マネーライフハック編集長。証券会社で個人向け金融サービスに従事した経験をもとに、2004年より金融・投資・クレジットカード・節約・ポイント活用に関する情報を発信しています。2011年からMoneyLifehackを運営し、2018年3月には月間200万PVを達成。金融サービスの提供側ではなく、利用者目線で実際に使って検証した一次情報をもとに、家計改善に役立つ情報を分かりやすくお届けしています。
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