株価が大幅に上昇し、今年は相当儲かった。

でも去年は実は損をしていて損失繰越のための確定申告もしていなかった・・・。

株式投資の場合、損失は確定申告をすれば翌年以降3年間にわたり繰り越しが可能です。ただし、申告をしていない場合は繰り越しができないため、損益通算ができません。

がーん……。という方でも、期限後申告書を提出すれば無申告だった去年の損失を今年に繰り越すことが出来る場合があります。

去年の損を申告し忘れたけど、今年は利益が出そうという方はぜひご利用ください。今回は株の譲渡損の期限後申告書についてまとめます。

去年の損失の繰越手続き(確定申告)を忘れた場合どうしたらいい?

たとえば、去年に株で200万円損をした。損失のみの年は確定申告の義務はありませんが、この200万円の損失を翌年以降に繰り越すには確定申告をして繰り越し手続きをする必要があります。

繰越手続きができていれば、たとえば翌年に株で利益が出た場合でも200万円までは損失との間で繰り越しができるため、税金を支払う必要がありません。
また、譲渡損失は、同一年の申告分離課税を選択した配当所得とも損益通算できます。損益通算しても控除しきれない損失を翌3年間に繰り越します。

しかし、損失の繰越は確定申告をしなければ受けることは出来ません。その手続きをうっかり忘れていたという場合はどうしたらいいのでしょうか?

期限後申告書」を提出すればカバーできる可能性があります。

株の譲渡損失の期限後申告とは?

原則となる確定申告の期間内(例:2025年分の申告期限は2026年3月16日など、年度ごとに異なります)に確定申告が出来なかった場合に利用する申告です。

もし、納めるべき税金がある場合には無申告加算税、延滞税などが加算されることがありますが、そもそも昨年の株の譲渡益がマイナスならば納税額はゼロですのでペナルティはありません

これを提出すれば、去年の損失分を繰越できます。
また、期限後申告や更正の請求は、e-Taxを使ってオンラインでも手続き可能です。国税庁の確定申告書等作成コーナーから書類を作成でき、スマートフォンにも対応しています。

確定申告書を提出していない場合

譲渡損失が発生していた年に確定申告をしていなかったという場合、この場合は期限後申告により、譲渡損失を復活(?)させることができます。

この場合はスムーズです。

確定申告書を提出している場合(譲渡損失の申告ナシ)

個人事業主などの方で確定申告書を提出済みの場合、あるいはサラリーマンの方で医療費控除や住宅ローン控除、あるいは、ふるさと納税などで確定申告をしている場合は少し厄介です。

①特定口座 源泉徴収なし または、一般口座での損失
こちらは更正の請求という方法で確定申告の一部やり直しによって譲渡損失を繰り越すことが可能となります。

②特定口座 源泉徴収ありを利用している
源泉徴収あり口座の場合、未申告は投資家が申告不要制度を選択したこととみなされるため、更正の請求ができません。

https://money-lifehack.com/tax/7297

確定申告書を提出している場合(譲渡損失の申告あり)

たとえば、A証券分は譲渡損失の申告をしていたけど、B証券分の損失を申告し忘れていたというケースですね。こちらは、更正の請求が可能です。

損失繰越に関する重要な注意点

ここで、損失繰越や確定申告を行う際に知っておくべき落とし穴や注意点を解説します。

連続申告の義務

繰り越し中であっても、株取引がなかった年を含め、損失が消化されるまでの3年間は毎年確定申告が必要です。1年でも申告を欠かすと、残りの繰越損失は消滅してしまうため注意してください。

新NISA口座の損失は損益通算・繰り越し不可

注意点として、新NISA口座で発生した損失は税務上「ないもの」として扱われるため、特定口座・一般口座の利益との損益通算や、損失の繰り越し控除は一切できません。この点は新NISAの注意すべきデメリットです。

確定申告の住民税への影響

2024年度以降は所得税・住民税で異なる課税方式を選択できなくなりました。申告分離課税で確定申告した損益は住民税の合計所得金額に反映されるため、配偶者控除・扶養控除の判定や国民健康保険料の計算に影響する場合があります。

譲渡損失は忘れずに確定申告しよう

多額の譲渡損失が出た年、もう株なんて金輪際やらない!と誓って、だから譲渡損失の繰り越しをしてもしょうがないし確定申告なんてしない。というのは自由です。

ただ、暴落して大損をした後で、大幅なリバウンドで大きく取り戻す!なんてことがあるのが相場です。

大損したときに譲渡損失の繰り越しをしないと、翌年以降で利益が出ても、本来なら損失の穴埋めで利益は出ていないのに課税されるという残念なことになってしまいます。

損なことにならないよう、損失が出た年はちゃんと確定申告(譲渡損失の繰り越し)の手続きをしておきましょうね。

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ふかちゃん
マネーライフハック編集長。証券会社で個人向け金融サービスに従事した経験をもとに、2004年より金融・投資・クレジットカード・節約・ポイント活用に関する情報を発信しています。2011年からMoneyLifehackを運営し、2018年3月には月間200万PVを達成。金融サービスの提供側ではなく、利用者目線で実際に使って検証した一次情報をもとに、家計改善に役立つ情報を分かりやすくお届けしています。
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