銀行の口座開設や既存口座でのマイナンバー(個人番号)の登録・通知の義務化のタイミングはいつ?
私たちにとって最も身近な金融機関の一つである「銀行」。こちらにおいてもマイナンバー(個人番号)の登録や提出に関する話題を耳にする機会が増えてきました。
2018年1月からは銀行の口座開設の際にマイナンバーの登録が可能となっていますが、通常の預金口座に関してはあくまでも任意となっています(投資信託などを売買する場合は義務)。
一方で、法改正やマイナポータルの連携などにより、その内容や対象の仕組みは日々アップデートされています。今回は気になっている人も多いはずの銀行の新規口座開設や既存口座に対するマイナンバー(個人番号)の通知や登録の最新事情、そして義務化の有無やメリット・注意点について詳しくまとめていきたいと思います。
銀行口座のマイナンバー紐づけの背景と目的
銀行口座にマイナンバーが登録されるという状況は、税務当局(税務署や国税)にとって所得や資産の管理や捕捉がよりスムーズになることを意味します。
平成26年4月25日、政府税制調査会・マイナンバー税務執行ディスカッショングループの議論では、以下のように報告されています。
社会保障について所得・資産要件を適正に執行する観点や、適正・公平な税務執行 の観点からは、国民の多くが保有する預金が把握の対象から漏れている状態は改めるべきであり、預金口座へのマイナンバーの付番について早急に検討すべき。
仮にすべての銀行口座にマイナンバーが付番されれば、税務当局が個人の銀行でのお金の動きを確認しやすくなります。もっとも、今でも税務当局は法的な権限によって銀行の口座情報などを確認することはできるため、マイナンバーによって事務手続きが現在よりも効率化されるという側面が強いです。
国に口座残高を監視される?
付番制度について「国が個人の口座残高を常に監視するのでは」と不安に思う方もいますが、デジタル庁は公式に「マイナンバーの付番を理由に、金融機関が国に口座の残高をお知らせすることはない」と明示しています。あくまで適正な税務執行や社会保障の要件確認などの法的な手続きの範囲内で活用されるものとされています。
その一方で、同資料によると個人の銀行口座は既存の口座だけでも10億口座を超えるとされており、金融機関側のコストや事務負担の大きさから、すべての口座を完全に紐づける早期導入には課題があるとも書かれています。
銀行口座へのマイナンバーの登録の流れ
銀行口座にマイナンバーが登録されること自体は、マイナンバー制度が正式にスタートする前の2015年9月に成立した「改正マイナンバー法」によって決定しました。
これまでの歴史と現状は、以下の3ステップで推移しています。
| 2016年1月〜 | 以下の特定の取引を行う新規の口座開設において通知が義務化 ・投資信託・債券などの証券取引 ・金融商品の仲介 ・外国送金(支払い・受け取り) ・マル優 ・財形 ・信託取引 |
|---|---|
| 2018年1月〜 | 通常の銀行口座に対してマイナンバーの付番(紐づけ)が開始されました。2018年1月以降は新規口座開設時にマイナンバーの登録を案内されることが増えましたが、手続きはあくまで任意であり、銀行から提示を求められても拒否することができます。 |
| 2021年以降〜 (現在) |
かつては義務化が検討されていましたが、最終的に2021年成立の「口座管理法」によって本人同意に基づく任意付番という形で法的に整備されました。そのため現在でも通常口座への登録は任意のままとなっています。 |
2016年1月以降は特定の取引をする場合のみ登録が必須
2016年1月からは、銀行で投資信託や個人向け国債などの特定のサービスを利用する場合にマイナンバーの登録が必要になっています。通常の銀行取引(預金や振込など)しかしないのであれば登録は不要です。
位置づけとしては証券会社におけるマイナンバーの登録と同じ扱いになります。
2018年1月からは銀行に「任意」で登録が可能に
2018年1月からは、国税通則法などの定めによって預金口座に対する預金者情報とマイナンバーを紐づけして管理することが銀行側に義務付けられました(預貯金口座付番)。
そのため、銀行の新規口座開設において「任意」でマイナンバーの登録を求められるようになります。この「任意」というのは銀行側にとっての任意ではなく、登録する側(預金者側)の任意です。
口座開設の際などにマイナンバーの提供をお願いされることもありますが、通常の預金口座であれば原則として提供を拒否して口座を開設することが可能です。
義務化は見送りへ。2021年の「口座管理法」で任意が明確化
過去には「2021年を目処に義務化されるのでは」という見方もありましたが、最終的に2021年に成立した「預貯金者の意思に基づく個人番号の利用による預貯金口座の管理等に関する法律(口座管理法)」により、義務化ではなく本人同意に基づく任意付番という制度として正式に整備されました。
銀行の個人口座は10億口座もあり、休眠口座(睡眠口座)も多数存在します。また、預金者の理解を完全に得ることも難しいため、義務化は見送られ、あくまで利便性を提示した上で任意の登録を促すという方向にシフトしています。
マイナンバー登録に関する重要な変更点
近年の法改正やデジタル化の推進に伴い、口座とマイナンバーの連携に関する仕組みは大きく変化しています。特に知っておくべき最新のトピックを解説します。
マイナポータル経由での一括複数口座付番(2025年4月〜)
2025年4月1日から、マイナポータルまたは金融機関の窓口を通じて、一度の手続きで複数の金融機関の預貯金口座にマイナンバーを一括付番できるようになりました。
これまでは各銀行ごとに個別にマイナンバーを提出する手間がありましたが、この制度のスタートにより、利用者が自らの意思で紐づけを行いたい場合の利便性が大幅に向上しています。
2027年4月からの口座開設時の本人確認厳格化
マイナンバーの登録自体は任意ですが、口座開設時の本人確認書類としての「マイナンバーカード」の重要性は高まっています。
2027年4月からは、マネーロンダリングや特殊詐欺などの犯罪対策として、銀行窓口・非対面を問わず口座開設時の本人確認が原則としてマイナンバーカードのICチップ読み取りに一本化されることが政府から正式決定されています。
すでに三菱UFJ・三井住友・みずほの3メガバンクは、2026年中にも運転免許証などの画像アップロードによる非対面での口座開設を廃止する予定を発表しており、今後は銀行口座を作る際にマイナンバーカードそのものが必須となる時代が近づいています。
銀行口座にマイナンバーを登録するメリットと注意点
「任意なら登録しなくてもいいのでは?」と考える方も多いですが、マイナンバーを銀行口座に登録(付番)することには、利用者側にも具体的なメリットが存在します。
メリット1:相続時の口座照会が簡単になる
被相続人(亡くなった方)がマイナンバーを付番していた場合、遺族が任意の金融機関1か所へ申請するだけで、その人名義のすべての口座の所在を一括で確認できるようになります(照会手数料は一律5,060円)。「どこの銀行に口座があるかわからない」という相続トラブルを防ぐことができます。
メリット2:災害時の口座照会が可能になる
万が一の自然災害時などに、通帳やキャッシュカード、印鑑などを紛失してしまった場合でも、マイナンバーカードを使ってご自身の預貯金口座の所在や情報をスムーズに照会することが可能です。
登録時の注意点
デジタル庁のルールとして、一度マイナンバーを口座に付番(登録)すると、原則として後から取り消し(付番の解除)をすることはできません。プライバシーなどを気にする方は、この仕組みを理解した上で登録を行うか判断する必要があります。
混同注意!「公金受取口座」と「預貯金口座付番」の違い
ニュースなどでよく耳にするマイナンバーの口座登録には、実は2つの全く異なる制度が存在しており、混同している方が非常に多いです。
| 公金受取口座登録制度 | 給付金や年金、還付金などを受け取るための口座を1つだけ「国(デジタル庁)」に登録する制度。迅速に給付金を受け取れるメリットがあります。 |
|---|---|
| 預貯金口座付番制度 | 利用している銀行口座の情報を適正に管理するために、「金融機関」に対してマイナンバーを届け出る制度。今回解説しているのがこちらです。 |
公金受取口座を登録したからといって、所有しているすべての銀行口座にマイナンバーが紐づくわけではありません。両者は目的も登録先も異なる制度であることを覚えておきましょう。
まとめ。銀行口座とマイナンバー
銀行口座のマイナンバー紐づけ(付番)は、特定の証券取引等を除き、2026年現在も「本人同意に基づく任意」となっています。
すぐに義務化される予定はありませんが、一括登録機能のスタートや、2027年の口座開設時のICチップ読み取りの原則化など、金融機関におけるマイナンバーカードの存在感は確実に大きくなっています。
相続時の手続き軽減や災害時の安心など、付番によるメリットと「一度登録すると解除できない」という注意点を天秤にかけ、ご自身のライフスタイルに合わせて登録を判断することをおすすめします。
ちなみに、既存口座のマイナンバー付番の義務化が先行して進んでいるのは証券会社の方です(期限の再延長などが繰り返されています)。資産運用などを行う方は、証券会社での手続きの進め方も併せて確認しておくと良いでしょう。
以上、銀行の口座開設や既存口座でのマイナンバー(個人番号)登録の最新事情や義務化についてのお話でした。
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