株主優待は家族で分散保有がお得!利回りを高める裏ワザと借名取引・贈与税の注意点を徹底解説
株主優待を目的に株式投資をするときのポイントの一つとしてあげられるのが、自分ひとりで株を持つのではなく、家族で株を持つほうがお得になるケースが多いということです。それは株主優待は配当金のように保有株数に比例して提供されるものではないからです。
今回はそんな株主優待投資をする上で上手に活用したい、家族そろって優待銘柄に投資をするメリットとその注意点、さらに優待クロス取引などの実践的なテクニックまでをまとめていきたいと思います。
株主優待は保有株数に完全に比例しない
配当金というものは1株当たり5円なら100株の株主には500円、1000株なら5000円、10000株なら5万円といった具合に、保有株数に応じて比例して付与されるのがルールです。
一方で株主優待の場合は異なります。
たとえば、「ビックカメラの株主優待」のケースを見ていきましょう。同社では2月末および8月末の株主に対して優待券(商品券)が提供されています。
2月末の優待内容
- 100株以上:2000円
- 500株以上:3000円
- 1000株以上:5000円
- 10000株以上:25000円
8月末の優待内容
- 100株以上:1000円
- 500株以上:2000円
- 1000株以上:5000円
- 10000株以上:25000円
このように、年2回の優待が用意されており、株数が増えるともらえる優待券の金額も大きくなっていますが、増加ペースが株数の増加と比例していないことがわかります。
また、ビックカメラをはじめ多くの企業では、長く株を保有する株主を優遇する「長期保有特典」も導入されています。ビックカメラの場合、現在の長期保有特典として以下のような優遇が加算されます。
長期保有特典の例
- 500株保有:1年以上で3,000円 / 2年以上で4,000円
- 1,000株保有:1年以上で6,000円 / 2年以上で7,000円
優待利回りは保有株数が増えると下がる?
投資金額に対する優待による還元率を「優待利回り」と言います。計算式は下記の通りです。
優待利回り(%)=株主優待の現金価値÷投資金額×100
上記で紹介したビックカメラのようなケースでは、保有株数が増えてもその増加ペースよりも優待券の提供額の増え方が少ないことが分かります。2026年現在のビックカメラ(3048)の株価を1,750円前後として、年間の基本優待額(2月と8月の合計)をもとに保有株数ごとの優待利回りを計算すると下記のようになります。
| 保有株数 | もらえる優待券(年間) | 優待利回り |
|---|---|---|
| 100株 | 3000円相当 | 1.71% |
| 200株 | 3000円相当 | 0.85% |
| 300株 | 3000円相当 | 0.57% |
| 400株 | 3000円相当 | 0.42% |
| 500株 | 5000円相当 | 0.57% |
| 600株 | 5000円相当 | 0.47% |
| 700株 | 5000円相当 | 0.40% |
| 800株 | 5000円相当 | 0.35% |
| 900株 | 5000円相当 | 0.31% |
| 1000株 | 10000円相当 | 0.57% |
| 1100株 | 10000円相当 | 0.51% |
| 1200株 | 10000円相当 | 0.47% |
| 1300株 | 10000円相当 | 0.43% |
| 1400株 | 10000円相当 | 0.40% |
| 1500株 | 10000円相当 | 0.38% |
つまり株主優待は配当金と違って、株数が増えるほど優待効率(利回り)が悪くなる傾向があるということになります。最小取引単位である1単元(100株)の保有が、最も優待利回りが高くなるケースが大半です。
株主優待の目的には個人投資家の数を増やすこと
なぜ、こんな風に保有株が小さな株主を優遇するのかというと、企業が株主優待を提供する目的の一つとして株主数を増やすことが挙げられます。
たとえば上場企業がスタンダード市場からプライム市場に市場変更(上場基準のクリア)をする時の基準としても、株主数の多さが求められます。また、優待目的の個人株主は機関投資家と比べると安定株主として長期間株を持ってくれる傾向があるという点も関係しているようです。
ですから、一人にたくさん株を持ってもらうことよりも、株数は少なくてもいいのでたくさんの人に株を長く持ってもらうことに力を入れているからこうした形になっているわけですね。
そうしたことから、近年では「1年以上保有」などの条件を満たした株主に対してのボーナス的な株主優待(長期優遇策)を提供する会社が増えています。
一部の銘柄は保有数が増えるほど優待内容が良くなるケースもある
また、こうした傾向は一般的な傾向であり、一部の銘柄では保有株数が多いほど、株主優待の内容が良い銘柄もあります。
代表的な人気の株主優待銘柄に「モスフードサービス(モスバーガー)」があります。
- 100株以上:2枚(1000円分)
- 500株以上:10枚(5000円分)
- 1000株以上:20枚(10000円分)
このようになっており、100株ホルダーから1000株ホルダーまで利回りが低下しない設定になっています。ただし、こうした銘柄はごく少数派で、大抵の株主優待銘柄は1単元(100株)が最も株主優待利回りが高くなっています。
また、モスフードサービスのような銘柄でも、1万株、10万株と増やすほど青天井で優待内容が良くなるというものではありません。
一人でたくさん株を持つよりも、家族みんなで株を持ち合う方が効率的
先程のビックカメラの例で言うと、株を一人で500株持っても年間の基本優待は5000円分しか受け取れません。
ところが、家族5人で同社の株を100株ずつ保有すれば、同じ投資金額(合計500株)なのに受け取れる優待券は合計15,000円(100株3000円×5人)となります。
一人で500株を持つよりも家族で優待銘柄を分散して保有することで株主優待の利回りは3倍になるわけです。
そのため、株主優待を目当てに株式投資を始めようという場合には自分ひとりで証券会社に口座を作るのではなく、家族にも協力してもらって株を買うようにする方が効率的といえます。
同一名義で複数の証券会社に分けても優待は1つだけ
注意点として、同じ銘柄を「A証券」と「B証券」で100株ずつ持っていたとしても、名義が同一であれば株主名簿上は「200株保有の1人の株主」として合算されます。そのため、優待は1つしか受け取れません。優待を複数もらうためには、必ず異なる家族の名義で保有する必要があります。
家族で証券口座を開設しておく
まずは、自分一人だけでなく、家族名義でも証券口座を作るようにしましょう。
未成年者の口座については、両親のいずれかがその証券会社に口座を持っているという前提であれば、未成年口座の開設が可能です。なお、かつて存在した「ジュニアNISA制度」は2023年末をもって廃止されており、現在は新規での利用はできませんが、通常の未成年口座での株式投資は引き続き可能です。株式投資に年齢制限はないので、子ども名義の口座でも株を買えますし、株主優待をもらうこともできます。
まだどこにも口座を持っていないという人は「SBI証券」や「楽天証券」あたりがベーシックでおすすめできる証券会社です。いずれも親権者が口座を持っていれば、子ども(未成年)の口座も作ることができます。
家族で優待投資をする際の注意点
以下の点は家族で優待投資をするときは注意してください。
借名取引とならないように注意
家族で口座を持つこと自体は問題ありませんが、たとえば妻の名義で証券口座を作ったけれど、その口座を管理しているのも資金を出しているのも夫という場合は問題があります。
このように他人(家族含む)の名義を借りて株取引を行うことは、金融商品取引法で借名取引として禁止されています。あくまでも、それぞれの名義人が自己の資金で、自己の判断のもとに株に投資をするということが必要になります。そのため、家族で株主優待投資をするときは、投資の意思をしっかりと確認し説明した上で投資をしてもらうようにしてください。
なお、親権者登録している未成年口座については親権者による取引代行が認められています。
家族間での資金移動に関する「贈与税」のリスク
子どもや配偶者名義で株を買うために、自分の資金を家族の口座に振り込む行為は「贈与」として扱われます。
日本には「暦年贈与」という制度があり、受贈者(受け取る側)1人につき年間110万円までであれば非課税となりますが、この基礎控除枠を超える資金移動を行うと贈与税の申告と納税が必要になりますので十分に注意しましょう。
優待品の受け渡しに関する「贈与税」のリスク
各家族の名義で取得した優待品(商品券やカタログギフトなど)を、別の家族にまとめて渡す行為も、税務上は贈与に該当する可能性があります。
こちらも先述の年間110万円の基礎控除の範囲内であれば問題ありませんが、高額な優待品を受け渡す際は、実務上その現金価値で判断されるため念頭に置いておく必要があります。
優待クロス取引(つなぎ売り)を活用しよう
現代の優待投資において、欠かせないテクニックとなっているのが「優待クロス取引(つなぎ売り)」です。
これは、現物株式の「買い」と信用取引の「売り」を同時に行うことで、株価の変動リスク(値下がりリスク)を排除しながら株主優待の権利だけを獲得できる手法です。
家族それぞれの口座でこのクロス取引を活用すれば、投資資金を安全に確保しながら、効率よく多数の優待品をゲットすることが可能になります。証券会社によっては公式なサービスとして手数料が分かりやすく提供されている場合もあるため(楽天証券の「らくらく優待取引」など)、積極的に仕組みを学んで活用することをおすすめします。
ただし、万能ではなく「逆日歩のリスク」などもあるのでちゃんと理解をしたうえで取り組みましょう。
以上、優待利回りを高めるための株主優待銘柄への家族での投資方法と、知っておくべき注意点をまとめてみました。家族で賢く仕組みを利用して、お得な優待生活を楽しみましょう。
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