おすすめ記事

当ブログのおすすめ記事を紹介します。

個人型確定拠出年金(iDeCo)の受け取り方(一時金・年金)による違いのまとめ

ideco-logo個人型確定拠出年金(iDeCo)はその高い節税効果などが人気です。2017年1月からは加入対象が大幅に拡大することも受けて、加入を検討している方も多いのではないでしょうか?加入のメリットやデメリットを知らせる情報は多いですが、それと同じくらい大切なのが年金の受取・受給です。

実は個人型確定拠出年金(iDeCo)については、受け取り方法を選択でき、その方法によって年金受給時にかかる税金が変わってきます。上手な受け取りをすることでより節税効果を高めることが可能です。

スポンサーリンク

そもそも個人型確定拠出年金とは?

そもそもの確定拠出年金について知りたい方は「個人型確定拠出年金のメリット・デメリット」をご参照ください。
また、2017年1月からの年金制度の変更については「2017年からの個人型確定拠出年金(iDeCo)の変更点のまとめ」で紹介しています。

 

個人型確定拠出年金は何歳から受給可能?

年金を受け取ることができるのは60歳以降です。ただし50歳以上の年齢で加入する場合は「定年前(50歳代)の人でも個人型確定拠出年金を上手に活用する方法」でも紹介したように50歳以上の方が加入する場合は加入年数が10年未満となることがあり、そのケースでは受給開始期間が遅くなります。たとえば58歳の方が始める場合は64歳(6年後)から受け取りが可能です。

ただ、受給開始年齢は最大で70歳まで引き延ばして運用を続けることができます。つまり、受給開始時期はある程度コントロールできることになりますね。

 

一時金として受給するメリット、デメリット

個人型確定拠出年金として積み立てた401k財産を一時金として受け取る場合には「退職所得控除」という制度が利用できます。これは「個人型確定拠出年金に加入していた期間」に応じて控除額が大きくなります。
この年数は勤務年数ではないのでご注意ください。加入期間です。

退職所得控除は1年あたり40年。加入期間が20年を超える場合は21年目から70万円に増額されます。仮に30年加入していた場合、退職所得控除=(40万円×20年+70万円×10年)=1500万円となります。

上記の金額以下なら全額非課税で受け取ることができます。上記金額を超えた場合には、所得を1/2にした上で所得税がかかります。

 

退職金が出る場合の退職職控除の計算

対象金が出る場合、「勤務年数」「確定拠出年金加入期間」の長いほうで年数を決めます。仮に勤務年数が35年、確定拠出年金への加入期間が30年という場合は、35年で計算されます。

仮にこのケースで退職金と確定拠出年金を一時金で全額受け取り合計が3000万円(退職金2000万円、確定拠出年金一時金1000万円)だったとしましょう。

こうすると3000万円から退職所得控除の1850万円を差し引いた1150万円でその半分である575万円が退職所得となります。

 

退職所得に対する税率

税率は下記のような累進税率となります。

A 課税退職所得金額 B 税率 C 控除額
1,000円から1,949,000円まで 5% 0円
1,950,000円から3,299,000円まで 10% 97,500円
3,300,000円から6,949,000円まで 20% 427,500円
6,950,000円から8,999,000円まで 23% 636,000円
9,000,000円から17,999,000円まで 33% 1,536,000円
18,000,000円から 39,999,000円まで 40% 2,796,000円
40,000,000円以上 45% 4,796,000円

575万円の退職所得の場合、575万円×20%-42.75万円=722,500円の税金がかかることになります。住民税は一律10%で575,000円で合計1,297,500円の税金がかかるわけです。結構取られますね。

 

会社から退職金がたくさん出る人は厳しい

会社から退職金がたくさん出る場合は、退職所得の額に応じて累進課税となるため、税額も大きくなります。

特に退職金が多い人は気を付けた方がいいです。

なお、そうした場合は退職金の受け取り年と確定拠出年金の受け取り年を変えておくことをお勧めします。退職所得も通常の所得税と同様に累進課税(所得額が大きいほど税率が上がる)という特徴があります。そのため、年がかわるだけで税率を小さくすることができ、合算した所得税は同額でも所得税の額は小さくなります。

たとえば、上記のケースで60歳に退職金を受け取り、65歳で確定拠出年金を一時金で受け取るとしましょう。

60歳のとき
(2000万円-1850万円)×1/2=75万円(退職所得)
所得税:75万円×5%=3.75万円
住民税:75万円×10%=7.5万円
合計税額:112,500円

65歳のとき
(1000万円-0万円)×1/2=500万円
所得税:500万円×20%-47.5万円=52.5万円
住民税:500万円×10%=50万円
所得税+住民税=1,02,500円

合計額は1,137,500円となり、同時に貰ったときの1,297,500円よりも税金が少なくなります。

 

退職金が出ない、少ない人は一時金が有利

一方で対象金が出ない人や退職金は出るけど職を転々としていてあまりたくさんもらわない人は、確定拠出年金の退職所得控除でその大半を控除することができるはずです。た

 

年金として年金受給するメリット、デメリット

年金として受け取る場合は「公的年金控除」を利用することができます。

年金を受け取る人の年齢 (a)公的年金等の収入金額の合計額 (b)割合 (c)控除額
65歳未満 (公的年金等の収入金額の合計額が700,000円までの場合は所得金額はゼロとなります。)
700,001円から1,299,999円まで 100% 700,000円
1,300,000円から4,099,999円まで 75% 375,000円
4,100,000円から7,699,999円まで 85% 785,000円
7,700,000円以上 95% 1,555,000円
65歳以上 (公的年金等の収入金額の合計額が1,200,000円までの場合は、所得金額はゼロとなります。)
1,200,001円から3,299,999円まで 100% 1,200,000円
3,300,000円から4,099,999円まで 75% 375,000円
4,100,000円から7,699,999円まで 85% 785,000円
7,700,000円以上 95% 1,555,000円

上記の控除額を超えた部分について、雑所得として総合課税の対象となります。確定拠出年金の年金分もこの公的年金控除が適用されますが、国民年金や厚生年金、企業年金などを別途受け取る場合はその年金分も「含めて」計算されます。

なお、こちらの年金方式は65歳以上で厚生年金を受け取るようになると多くの人が厚生年金で非課税枠を超えてしまうため、課税されるようになります。所得税や住民税がかかるだけでなく、健康保険料(国民健康保険料)や介護保険料なども上がりやすくなるのでデメリットが大きいです。

 

64歳までは「年金」でもらい65歳に一時金として受け取るのがベストか?

現在の多くの現役世代の人は公的年金の受給は65歳になってからです。ということは、64歳までの4年間は毎年70万円の公的年金等控除非課税枠が余るということになるわけですね。

となると60歳~64歳までの5年間は毎年70万円ずつを受け取り、残りを一時金として65歳に受け取ればその分は「退職所得」として扱われます。

一時金として受け取るとして紹介した受け取り方のモデルケースに再度当てはめてみましょう。

A)退職金+確定拠出年金をすべて60歳で受け取る
総税額:1,297,500円

B)退職金は60歳、確定拠出年金は65歳に受け取る
総税額:1,137,500円

C)退職金は60歳、確定拠出年金は64歳までは毎年70万の年金を受け取り65歳で一時金として受け取る
総税額:665,000円(※)

※上記計算式
退職時の所得税+住民税:112,500円(B)と同様
60-64歳の年金受給(計350万円分)の税金:0(控除額以下のため)
65歳の年金一時金受け取り(残650万円分)の税金↓
退職所得325万円
所得税:325万円×10%-9.75万円=22.75万円
住民税:325万円×10%=32.5万円
税額:55.25万円

圧倒的に(C)がお得になりました。

 

結論

厚生年金などがある人は年金方式で受け取ると控除枠を超える可能性が高いためお勧めしません。基本は一時金として受け取るのが良いですが、退職金が多い人は退職金と確定拠出年金の受け取り時期をずらすほうが良いです。

特に、60歳~64歳までは公的年金等控除が余る可能性が高いのでその間は確定拠出年金を年金として受け取れば課税額を圧縮することができます。

 

このようにお得な個人型確定拠出年金も受け取り方次第で実際に支払う税額が大きく変わることになります。

入り口(加入)も大切ですが、出口を考えるのも重要ですね。

Pocket

同じカテゴリーの人気記事 ベスト10

おすすめ記事

 

関連記事

この記事を読んでいる人はこの記事も読んでいます。  

twitterで更新通知

更新は下記のアカウントでツイートしているのでぜひフォローしてください。

PAGE TOP