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自動車事故の加害者になってしまったときに取るべき対応、NG対応

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traffic-accident交通事故というものはどのようなタイミングで起こるかわかりません。特に自動車を運転する場合はどれだけ注意を払っていたとしても事故を起こしてしまうこともあります。そんな事故の加害者となってしまう可能性ももちろんゼロではありません。

もしも、あなたがそんな事故の加害者となったとき、取るべき対応、取ってはいけない対応や行動について説明していきます。また、交通事故の加害者となったときにも十分に対応するための保険についても説明します。

まずは自動車保険(任意保険)への加入は絶対必要

自動車保険には確実に加入しておきましょう。
ベースとしては「対物無制限」「対人無制限」の二つは基本です。こうしておくことで加害者となったときでも相手に対する補償はほぼカバーできます。さらに言えば、下記の特約もつけておくとより安心です。

 

超過修理費特約
相手の自動車などの修理費用が時価を超える場合には通常、時価の範囲内までしか保険ではカバーされません。この特約をつけておけば超過分でも保険対象となります。
たとえば、年式の古い自動車は時価はほとんどゼロに近い場合があります。そんな車と事故を起こして修理費用が多額に上ったケースでは保険会社は時価以上を補償してくれません。この特約を付けておけばまず安心です。

あとは保険が適用されないという状況だけは絶対に作らないことです。

代表的なものは「家族限定」「配偶者限定」「30歳以上限定」などの限定特約を付けている状態で保険対象者以外の人が運転することが挙げられます。これだけは絶対に避けましょう。

基本的に上記を守っていれば、万が一交通事故をおこして加害者となったときでも、経済的理由で事故被害者に補償ができないということはなくなります。

ちなみに、今回のケースとは真逆ですが、被害者となったとき、100:0の交通事故では示談交渉を自分自身で行う必要があります(当事者ではない保険会社が入れない)。その場合に備えて「弁護士費用特約」をセットしておくと安心できます。

なお、自動車保険(任意保険)に加入していない方は「自動車保険に加入や更新するときに抑えておきたい補償の選び方と入り方」を参考にしてください。

 

事故を起こしてしまったときの初期対応

まず、事故を起こしたときには、緊急措置義務があります。違反すると処罰の対象となることもあります。

 

運転を止めて事故の被害者の状況や被害車両の損傷の程度の確認

事故の状況を確認します。けが人の有無や車両同士の事故であれば損傷程度を確認します。道路の真ん中などでの事故の場合、自走可能であれば他の車両の迷惑にならない位置にまで車を動かします。

 

負傷者の救護措置

事故で怪我人がいある場合は救護措置を行います。負傷者がいる場合は119番や応急措置などを行います。

 

危険防止措置

二次事故の発生を予防するため、必要に応じて後続車両の誘導を行います。発煙筒や三角表示板なども利用して事故があったことを知らせます。

 

警察への通報

事故の程度にかかわらず必ず行ってください。基本的には上記の緊急措置義務を果たしてからの通報で問題ありません。警察への届け出は保険金を請求する交通事故証明書の交付に必要です。違反点数などを恐れて警察を呼ばないというのは絶対にやめてください。

 

事故を起こした後の被害者との示談交渉について

完全に加害者と被害者に分かれるケースもあれば、双方に過失割合があるケースもありますが、いずれの場合でも交通事故を起こした場合にはその損害を賠償するための示談交渉が行われることになります。

示談交渉で双方の過失割合や双方の損害賠償や慰謝料などを決めることになります。個人間で行うこともできるのはできますが、基本的には自動車保険(任意保険)には損害保険会社が示談交渉を代行することができるようになっているので、交渉事は「保険会社に任せる」のに限ります。

その一方で加害者という立場にある場合は、被害者に対して誠意ある対応をすることが求められます。

被害者の心証が悪くなると、まとまる示談交渉もまとまらなくなります。また、事故によっては刑事罰の対象となることがあります。そうしたときに相手の心証が悪いと、刑事罰などが重くなるケースもあります。

被害者に対する対応のポイントは「お見舞いなどに入って、お詫びの気持ちは見せるけれども、金銭的な交渉についてはすべて保険会社に一任しているので、申し訳ないがそちらとお話してください」という立場をとることです。

 

事故の加害者となったとき絶対にやってはいけないこと

交通事故を起こしてしまったとき、加害者となってしまったときに絶対にやってはいけないことをまずはまとめます。以下の二つは確実に守るようにしてください。

 

勝手に念書は書いてはダメ

事故を起こした加害者となったときに、相手から求められて、あるいは自分自身から自分が100%悪いという内容の念書を書くのは絶対にやめてください。交通事故における過失割合などは最終的には損害保険会社を交えた判断となります。
勝手なことをせず、念書などを求められても、事故の賠償に関する示談交渉は損害保険会社を通じて行いますと伝えてください。

 

勝手にお金を払うのもダメ。見舞金を個人で払うのもやめておこう

慰謝料にあたるお見舞金などを支払うのもだめです。示談が未成立の段階で行ってはなりません。ただ、現金ではなく常識的な範囲内のお見舞いの品(3000円くらいまで)を持っていくのは問題ありません。一般的にはフルーツやお花などが最適です。
トラブルになっている場合は食品だと後ほど難癖をつけられる可能性も排除できないので無難なお花にしておきましょう。

 

とにかく事故相手に支払うお金に関してはすべて保険会社に任せる

重ねて書きますが、自動車保険に加入しているのであれば『賠償』に関することの一切は保険会社に任せるようにしましょう。被害者側から保険会社は応じないから、あなたが応じろというような要求があるかもしれませんが、「賠償に関してはすべて保険会社に任せておりますので、そちらと交渉してください」といえばOKです。

それで納得できないなら裁判という流れになりますが、裁判の対応をするのも保険会社です。なお、相手の質が悪いような場合は会話を録音しておきましょう。度が過ぎた要求は「恐喝」となります。

 

保険に入っているから、責任はないというのは間違い

その一方で、保険に入っているから自分には全く責任がないという態度をとるのは絶対にやめてください。交通事故の加害者となった場合、事故を起こしたのはあなたで、あなたに責任があります。

保険というのはあくまでもその事故を起こした責任の中で、金銭的な部分だけを補償してくれるものです。保険に入っているから自分は事故の被害者と関係ないといったような態度をとる加害者の方もいますが、これは間違いです。

 

事故加害者としての責任を果たしつつも余計なトラブルには巻き込まれないように

以上です、交通事故の加害者になるというのは全くありえないという話ではありません。

ただ、任意保険(自動車保険)に入っていれば万が一のこうした事故が起こった場合でも、適切に行動すれば被害額をしっかりと補償してもらうことができます。

まずは、しっかりとした補償がでるレベルの自動車保険に加入をしておくこと(できれば超過修理費特約もつけておく)、その上で被害者には誠意を持った対応をしつつ、事故被害に関する示談交渉は100%損害保険会社に一任するというのが、円滑に事故処理を進めるうえで重要な流れといえるでしょう。

 

以上、自動車事故の加害者になってしまったときに取るべき対応、NG対応のまとめでした。